Double Feather Partners、アンゴラのフィンテック企業Andaに300万ユーロを出資

アフリカの革新を支える Double Feather Partnersの戦略

日本のベンチャーキャピタル、Double Feather Partners（以下DFP）が、アンゴラの都市型モビリティ・フィンテック企業であるAndaに対して、最大で300万ユーロ（約5億3,600万円）を共同出資しました。この投資は、アフリカでの持続可能な都市交通ソリューションを実現することを目的としています。

Andaのビジョンと事業モデル

Andaは、革新性と持続可能性を持ち合わせた都市交通プラットフォームを目指しており、利用者のニーズを優先したサービスを提供しています。印象的なのは、同社がサービスを展開している範囲。そのスタートは2輪車から始まり、現在では3輪（トゥクトゥク）や4輪の移動手段にも拡大。これにより、多様な顧客層へのアクセスが可能になっています。これまで1,000人以上のドライバーが正式に登録され、インフォーマルドライバーと比べて平均20％の収入向上を実現するなど、その実績は語るに足ります。

Drive-to-Ownモデルの重要性

Andaが特に注目されるのは、インフォーマルなドライバーに対する金融アクセスの提供です。「Drive-to-Own」モデルを導入しており、この仕組みによりドライバーが車両を分割払いで購入できるようになり、自立に向けた一歩を踏み出すことができます。このモデルは、自己の資産形成を促すだけでなく、ドライバーたちの経済的な安定をもたらす重要な役割を果たします。

さらに、AndaはINEFOP（アンゴラ国立雇用・職業訓練研究所）認可の職業訓練機関「Anda Academia」を運営しており、資格取得や職業訓練を行うことでドライバーのレベルアップをサポートしています。整備や保険の支援も行い、ドライバーの信頼性を高め、業界全体の質向上へとつなげています。

投資の背景とimplications

DFPは、UNDP（国連開発計画）のスタートアップアクセラレーションプログラム「Meet the Tôshikas」を通じて、2024年からAndaの成長を支援してきました。今回の資金調達ラウンドには、BreegaやSpeedinvestなど、欧州及び米国の主要ベンチャーキャピタルも参加し、Andaの成長ストーリーに期待が寄せられています。この資金によって、Andaは電動車の導入を加速させ、自社開発のフィンテック技術の強化を図る予定です。

また、乗客のピックアップやEVのバッテリー交換を行う「Safe Stops」という新たなサービス拠点のネットワークも、新興市場のアンゴラとその周辺アフリカ市場で拡大予定です。これにより、雇用創出や都市交通分野でのイノベーションを促進することを目指しています。