オリンパスが新たにメタリックステントを発売
オリンパス株式会社は、2025年12月上旬から日本国内で悪性腫瘍による消化管閉塞の治療に適した新しいメタリックステント3種を発売することを発表しました。これは、住友ベークライト株式会社の子会社であるSBカワスミ株式会社の製品群であり、オリンパスが国内で消化管用メタリックステントを取り扱うのはこれが初めてとなります。
メタリックステントのメリット
これらのメタリックステントは、狭窄が生じた胃、十二指腸、大腸の内腔を広げるために設計されています。悪性腫瘍による消化管の狭窄は、食事を摂れない状況や腸閉塞を引き起こす厄介な問題です。この新たな製品群を加えることで、オリンパスは医療従事者と患者に低侵襲の内視鏡治療を提供し、医療レベルの向上に寄与しようとしています。
新製品の詳細
新たに発売される製品は以下の3つです。
1.
スプライダー胃十二指腸ステント (承認番号: 30600BZX00015000)
2.
ジャバラ大腸ステント (承認番号: 30100BZX00049000)
3.
Bactrian大腸ステント (承認番号: 30600BZX00172000)
これらのステントは、特に内部の構造に独自の特徴を持っており、患者のQOL(生活の質)を高めることが期待されています。具体的には、それぞれ次の特徴があります。
ステントの特徴
- - スプライダー胃十二指腸ステントは、糸を編み込んだ特有の製法で柔軟性が増しており、胃や十二指腸の屈曲にフィットすることで消化管への負担を軽減します。
- - ジャバラ大腸ステントは、カバーを備えた高い柔軟性を持っており、大腸の動きに追従することで腸内の機能を維持し、がん細胞の再侵入を防ぐことを目的としています。
- - Bactrian大腸ステントは、独自のデリバリーシステムにより、より安全にステントを展開することができ、内視鏡画像を用いた確認を可能にします。
患者に優しい治療
悪性消化管狭窄とは、悪性腫瘍によって消化管が狭くなる状態で、これにより食事を制限されることが多いです。内視鏡的治療が行われる理由はまさにこの狭窄を解消するためです。メタリックステントは、金属製のメッシュ構造を持ち、狭窄部位に留置されることでその内腔を広げる役割を果たします。
オリンパスは、この新たなメタリックステントの導入により、患者さん一人ひとりに適切な内視鏡治療を提供し、さらなる医療の進展に寄与することを目指しています。オリンパスの公式ウェブサイトでも詳細がご覧いただけます。
オリンパスについて
オリンパスは、「世界の人々の健康と安心、心の豊かさ」を追求することを存在意義としています。医療従事者と共に、病気の早期発見や低侵襲治療のための革新的なソリューションを提供し、より良い医療環境を実現することを目指しています。創業から100年以上、オリンパスは最適な価値をもたらす製品を通じて社会貢献を続けています。