新しいEC決済承認率の可視化診断が始動
EC業界の成長が続く中、ECサイトにおける決済の問題が顕在化しています。特に、クレジットカードの不正利用に伴う被害は増加傾向にあり、2024年には総額555億円に達する見込みです。ECサイトの運営者は、決済がスムーズに行われないことから、本来得られるはずの売上機会を逃す事態が頻発しています。これを受けて、MIKATA株式会社が運営する「ECのミカタ」と、株式会社YTGATEが新たに共同で提供する「決済承認率の可視化診断」が登場しました。
取り組みの目的
この診断サービスの目的は、EC事業者が直面している「決済が通らないことによる売上損失」を軽減することです。具体的には、事業者が自社の決済承認率を無料で視覚化できるオンライン診断を通じて、ECサイトにおける取引品質の向上を図ります。診断を受けることで、各事業者は自社の承認率を「健康診断レポート」で受け取ることができ、改善のための具体的なアドバイスを得られます。
行動計画と分析方法
この診断は、YTGATEの専門コンサルタントによるもので、金額帯や商材カテゴリ、カードブランド、デバイス別など多角的な視点で自社の決済状況を分析します。さらに、同業種及び同規模事業者の平均承認率と比較することによって、自社の立ち位置や改善点を客観的に把握することが出来ます。初回の分析では、年商30〜100億円規模のEC事業者100社を対象に、平均承認率が83.7%という結果が出ており、約半数の企業が85%未満であることが明らかになっています。この結果は、全体的に改善の余地があることを示しています。
協業の背景
EC市場が拡大する一方で、クレジットカード不正利用の影響で審査が厳しくなり、購入の正当性に欠ける取引が拒否されるケースが増えています。こうした中で、「買いたいのに買えない」といった現象が少なくありません。ECのコンバージョン率は、アクセス数と申込率、そして決済承認率で構成されているため、特に最後の要素である決済承認率を把握することが重要です。従来、多くの企業がこの要素を見逃してきましたが、YTGATEはこれまでに50社以上の大手EC事業者と協働し、決済承認率の改善に取り組んできました。
一方で、ECのミカタは日々多くの事業者の声を聞き、業界の問題を共有してきました。両社が「EC事業者の課題を可視化し、業界全体の発展に貢献したい」との思いを共感し、この取り組みが実現しました。
代表者の想い
MIKATA株式会社の小林社長は「EC業界の課題解決を通じて業界の成長に貢献したい」と述べています。YTGATEの高橋社長は、「決済承認率を改善し、企業の売上を最大化するために、技術と人の力を融合していきたい」と強調しました。これからの取り組みに大いに期待が寄せられています。
最後に
この決済承認率の可視化診断サービスは、EC業界の事業者にとって、自社の現状を把握し、改善の道筋を立てるための有効な手段となるでしょう。売上機会を最大化するために、ぜひこの機会に活用してみてはいかがでしょうか。