最近、世界最大の求人検索エンジンとして知られるIndeedが「自分の年収に対する意識調査」を実施しました。この調査には20代から50代の正社員1,862名が参加し、80.6%が過去1年間に年収を上げたいと思ったと回答しました。
調査の背景
日本ではインフレが進行していますが、賃上げ率が労働者の期待に対して十分に満たされていない現実があると言われています。この調査を通じて、正社員がどのように自身の年収について考えているのか、また年収増加のために実際に何を行おうとしているのかが明らかになりました。
年収を上げたい瞬間
調査によれば、正社員が年収を上げたいと考える瞬間は主に二つのタイミングで、46.0%が「給与額を見たとき」、41.7%が「お金を使ったとき」と答えています。特に世代によって差が見られ、若い世代は友人や家族の収入を意識しやすい一方、30代は自分の給与額に対する不満を強く抱えていることが浮き彫りになっています。
20代の複数の回答者は、同世代の友人が家を建てたことや収入の高さを聞いて焦りを感じたり、自分の貯蓄残高を見て「もっと稼がなければ」と考える場面が多かったと回答。30代の場合、自身の給与額やボーナスの差を見て年収を上げたいと思うことが多いようです。
年収アップの手段
年収を上げるための手段としては「副業」が39.5%と最も多く、次いで「投資や資産運用」が39.3%、そして「転職」が35.1%という結果でした。特に20代と30代は「転職」を最も効果的な手段と感じていることがわかりました。20代で実際に転職を検討した人の割合は24.8%、30代は25.6%と、若い世代の4人に1人は年収を上げるために行動しているのです。
40代や50代においては、副業や投資、資産運用を重視する傾向が見られ、貯蓄額を増やす努力をしている人も多いようです。
世代ごとの違い
この調査から明らかになった重要なポイントは、世代ごとに年収を上げる意識や手段に違いがあるということです。20代は新しい挑戦を好み、転職やスキル習得に前向きです。30代は現職での昇進に注目しつつ、今の職場で努力することも大切にしています。
40代以上の世代になると、現行の仕事を続けながらも、老後の生活資金を意識する人が多く、前年の貯蓄や投資に注目が集まります。
まとめ
今回の調査から、今の日本において働く人々が年収に対する意識をどのように持っているのかがわかりました。実際の生活費の上昇や将来の不安から、年収アップに対する渇望が強く、各世代がそれに応じた行動を起こすことが明らかになりつつあります。今後もこのようなトピックに対する注目は益々高まることでしょう。
この調査結果は、賃金改善の動向を示す重要な指標となりそうです。様々な要因から、今後の労働市場や年収の在り方がどう変わっていくのか、引き続き注視していく必要があります。