近年、世界中で人気が高まっている和ジャズ。その中でも特に注目を集める5タイトルが、日本コロムビアの海外展開レーベルNIPPONOPHONE(ニッポノホン)からアナログ・レコードでリイシューされることになりました。
「J-DIGS reissues」と名付けられたこのプロジェクトの第一弾として、日本のジャズ・ロックの歴史に名を刻む稲垣次郎とソウル・メディアの『ヘッド・ロック』と『女友達』、クロスオーバーサウンドの傑作『ハイ・フライング』を手がけた鈴木宏昌、そしてジャズ界の重鎮、森山威男の『スマイル』、そしてエレクトーン奏者、セキトオ・シゲオの『華麗なるエレクトーン ザ・ワード』が新たにアナログ盤としてリリースされます。
今回アナログ・リイシューされる5タイトルは、いずれも和ジャズ史に燦然と輝く名盤。それぞれの作品が、当時の時代背景や音楽シーンを反映し、日本の音楽史における重要な位置付けを担っています。
例えば、稲垣次郎とソウル・メディアの『ヘッド・ロック』は、1970年にリリースされた、ジャズとロックを融合させた革新的な作品。稲垣次郎の熱情とソウル・メディアの演奏力によって生み出された、ダイナミックかつサイケデリックなサウンドは、日本のジャズ・ロック発展に大きな影響を与えました。
一方、『女友達』は、1971年にリリースされた、よりロック色を強めた作品。稲垣次郎がサミーと沢田靖司のヴォーカルをフィーチャーしたことで、より聴き心地が良くなったともいえます。
鈴木宏昌の『ハイ・フライング』は、1976年にリリースされた、クロスオーバー・サウンドの傑作。当時、新進気鋭のミュージシャンであった村上ポンタ秀一、岡沢章、高中正義など、豪華なメンバーが参加したことで、より洗練されたサウンドに仕上がっています。
森山威男の『スマイル』は、1981年にリリースされた、日本的情緒溢れる作品。板橋文夫のピアノと森山威男のドラムが織りなす、繊細かつ深みのあるサウンドは、聴く人の心を揺さぶります。
セキトオ・シゲオの『華麗なるエレクトーン ザ・ワード』は、1975年にリリースされた、エレクトーンの可能性を広げた作品。近年、海外でも注目を集める「The Word II」など、バレアリック、ドリーム・ポップといったジャンルからも愛される、まさに世界を魅了するサウンドとなっています。
「J-DIGS reissues」は、今後も名盤を続々とアナログ・リイシューしていく予定。これら名盤が新たな形で蘇り、より多くの音楽ファンに届くことを期待しています。