医療イノベーションの拠点、ヤスラボでの挑戦
東京都大田区に位置するモノづくりイノベーション拠点「ヤスラボ」では、様々なスタートアップたちが新たなプロダクトの開発に取り組んでいます。そんなヤスラボの1階に入居するアットドウス株式会社は、医療現場での大きな課題に挑む医療機器スタートアップです。今月、アットドウスは自社の初の医療機器上市を控え、DPO(直接公募)という資金調達手法を用いて、個人投資家やコミュニティに対して株式などの募集を開始しました。
DPOによる資金調達の意義
DPOは証券会社などの仲介業者を通さず、企業自身がビジョンに共感する個人投資家やファンに直接株式を募集する方式です。アットドウスは「患者の尊厳を守る医療」という理念に共感してくれる応援者を株主として迎え入れ、これまでの支援者との絆を深めることを目的としています。同社の代表、中村秀剛氏は「治療のために生活をあきらめない社会」を共に創る長期的なパートナーを求め、この道を選びました。
アットドウスの医療技術
アットドウスが開発したコア技術は「電気浸透流ポンプ」です。手のひらサイズで、薬液を微量かつ一定速度で局所に投与・吸引できる画期的な装置です。この技術により、抗がん剤治療などの副作用を最小限に抑えられ、患者がより自分らしい生活を送ることが可能になります。中村氏の起業の背景には、がん治療を受けた義父の痛ましい経験があり、患者やその家族の尊厳を守る医療の必要性を感じていました。
ヤスラボからの支援
安久工機がプロデュースするヤスラボは、医療機器のみならず、様々な分野において新しい価値を創造する場を提供しています。代表取締役の田中隆氏は、アットドウスの技術者たちの日々の努力を目の当たりにし、彼らの情熱と創造力を強く応援しています。同社は自己の事業を通じて、患者とその家族の笑顔を守るためのイノベーションを推進しています。
未来に向けた展望
アットドウスは2026年9月の医療機器上市を目指して開発を進めていますが、最終段階において追加の資金と時間が必要不可欠となっている状況です。今回のDPOでの資金調達目標は約2,000万円。この調達が成功することで、上市に向かう道が開かれることとなります。DPOを通じて集った資金だけでなく、共感者やファンとのコミュニティの力を更に活用し、未来の医療を共に築く姿勢を大切にしています。
結論
アットドウスの取り組みは、新しい医療の形を模索する者たちに大きな希望を与えています。患者の尊厳を最優先にした医療を提供するために、さまざまなステークホルダーとともに未来を切り開いていく姿勢が、今後の医療業界におけるイノベーションのカギとなるでしょう。