琵琶湖博物館で新たに展示される古地図の魅力に迫る

琵琶湖博物館の新たな企画展示

2025年7月19日から始まる琵琶湖博物館の第33回企画展示「川を描く、川をつくる―古地図で昔の堤をさぐる―」では、重要な歴史資料である古地図が取り上げられます。この展示は、現在の防災意識が高まる中で、私たちの地域を知るためのヒントを歴史から得る貴重な機会と言えるでしょう。

新たに登場する展示資料

展示の第3期では、昭和や明治時代の貴重な資料が多く公開されます。その中でも特に注目されるのは、19世紀頃に作成された「大津瀬田川流域絵図」で、この地図には当時の土砂管理計画が詳細に記されています。また、「近江国出庭村・中村・辻村大絵図」も新たに加わり、天保11年（1840）の頃の蛇籠の利用状況を詳しく描いています。

さらに「滋賀県天野川実測平面図二枚之内第二」は、明治41年（1908）に作成され、過去の展示に連続する地図として注目されています。これらの古地図は、当館に蔵されている貴重な史料であり、展示が非常に楽しみです。

歴史からの学び

本展示は、江戸時代から明治初期（17～19世紀）の古地図を中心に、治水の歴史に焦点を当てています。近江や淀川流域に関する資料が集められており、普段は目にすることのない貴重な実物資料を一堂に見ることができます。また、当館が収蔵している治水に関わる道具や、竹蛇籠の復元制作物も展示され、当時の生活や治水の理解を深める機会となるでしょう。

企画展示の詳細

今回の企画展示は、琵琶湖博物館の企画展示室で行われ、観覧料は大人340円、大学生270円、小・中・高校生170円と手頃です。団体料金も設定されており、20名以上の団体であればさらにお得に訪れることができます。

展示は2025年11月24日まで続き、開館時間は9:30から17:00まで。観覧される際は、事前に常設展示の観覧券を購入する必要があります。こうした展示は非常にユニークで、地域の歴史を知る良い機会となります。

関連イベント

展示に関連するギャラリートークも開催予定で、担当学芸員による解説が行われます。開催日は11月の土曜日で、各日15時40分から16時30分までの開催となります。この機会にぜひ、展示を楽しみながら知識を深めてみてはいかがでしょうか。

私たちの地域である近江や淀川流域の治水に関する知識は、今後の防災や減災への意識を高める上でも非常に重要です。古地図を通じて、地域の歴史と文化に触れることができる企画展示に、ぜひ足を運んでみてください。