新たな災害支援の形を描くARCHの設立
2026年4月22日、一般社団法人 災害支援者機構ARCHが東京に設立された。この機構の設立は、災害支援の「見えない担い手」を社会に届けるための新しい仕組みの誕生を意味する。今回の設立には、株式会社IKUSAも出資し、代表取締役の赤坂大樹氏が理事として参画することが発表された。
ARCHの設立目的と背景
ARCHは、災害現場で活動する民間団体や支援者たちの活動を広く社会に伝えるためのWebメディア「tomosite」を運営するほか、活動情報を整理し共有するためのデータプラットフォームの構築にも取り組む。代表理事の泉勇作氏は、2011年の東日本大震災以降、多くの被災地での救助活動に参加し、現場で直面した「支援活動の実態や価値が十分に認知されていない」という課題を解決したいと考え、この機構を設立した。
IKUSAの役割
IKUSAは、「あそび総合カンパニー」として全国で1,600件以上のイベントや研修を実施し、防災事業においても2019年から「やらないと」から「やってみたい」という気持ちを育む「防災プロジェクト」を展開している。ARCHにはIKUSAの知見を生かし、災害時だけでなく平常時の防災教育の必要性を広める役割を果たす。
赤坂氏は、「災害は日常から向き合っていくべきものであり、ハード投資だけでは解決しきれない。それを支える人と人との絆が重要」と強調し、ARCHを通じた人や組織のつながりの大切さを述べた。
ARCHの活動内容
ARCHが取り組む主な事業は、災害支援団体や支援者の取材と情報発信、Webメディア「tomosite」の運営、そして災害支援活動のデータ基盤の設計である。特に「tomosite」は、災害支援団体の活動や参加者の専門性を明らかにし、寄付や協力を促すことで、より多くの人々に支援活動が知られることを目指している。
また、現場で活動する団体が広報や情報更新に苦慮している現状を踏まえ、ARCHでは現場への訪問取材や対話を通じて、情報を整理し発信する仕組みを構築する。
未来へのビジョン
今後、ARCHは「tomosite」での取材や記事公開を進め、災害支援団体へのヒアリングを継続しながら、活動データの整理と共有方法の確立に向けた研究を行っていく。また、IKUSAはこの取り組みを支え、以前の防災プロジェクトで得た知見を活かし、ARCHの活動を推進する。
ARCHの設立とIKUSAの参画は、災害支援の新しい形を示し、災害支援活動が一過性でない持続可能なものへと変えていく可能性を秘めている。これにより、災害が発生した際にはもちろん、日常生活から愛される防災という新たな意識づけが図られ、地域全体での防災力向上が期待される。それは、単に支援の手を差し伸べるだけでなく、支援の輪を広げ、つながりを生み出すことにつながると、ARCHのメンバーは確信している。