四国化工機が新たに開発したおからレジンを使ったエコなうちわとは

四国化工機株式会社が発表した新しい取り組みが、環境への配慮を重視した製品として注目を集めています。この企業は、乾燥おからとポリプロピレン（PP）を組み合わせて、新たに「おからレジン」を開発し、それを利用した環境に優しいうちわ「おからうちわ」を製造しました。このうちわは、従来のプラスチック製品に比べて、石油由来プラスチックの使用量を15％削減することができ、環境への影響を軽減することが期待されています。

四国化工機は、徳島県板野郡に本社を持つ会社で、包装資材事業や食品事業を展開しています。包装資材事業では、食品用の容器やフィルムなどの企画から製造、販売までを行い、グループ内の四国パック株式会社や東洋科学株式会社と共に製造を行っています。また、食品事業では豆腐などの大豆加工食品を生産し、阿南市や御殿場市にある工場で製造をされています。

豆腐を製造する過程で生じる大量の生おからは、これまで廃棄物として扱われていました。しかし、四国化工機ではその生おからを熱風乾燥させ、乾燥おからとして販売。さらに、一部は肥料や飼料として利用されています。これにより、産業廃棄物の削減にも貢献しています。

おからレジンの開発にあたっては、包装資材事業と食品事業の連携が生かされています。このレジンは、プラスチック製品の製造に使用され、石油資源由来のプラスチックに代わる素材として位置づけられています。おからの資源としての有効活用が広がる中、四国化工機はこの新しい挑戦に対し力を注いでいます。

おからうちわの開発は、徳島県の阿波おどりシーズンに合わせたもので、使用される機会が増えることから特に注目されます。また、広告宣伝にも適したこのうちわは、香川県丸亀市の株式会社ヤマダと共同開発されたもので、江戸時代から続くうちわ産地で、その年間出荷量は日本一です。

四国化工機とヤマダのコラボレーションによって、環境に優しいおからうちわが実現しました。このうちわは、8月24日に東京の神宮球場で行われる野球観戦イベントでも先着5,000名に配布される予定です。徳島ガンバロウズが関わるイベントでも活用される見込みで、地域社会とのつながりを深めることにも寄与するでしょう。

今後、四国化工機ではおからうちわに続く新たな製品開発に着手する意向を示しており、プラスチック容器の製造にもおからレジンを応用することを検討しています。こうした取り組みは、資源の有効活用を促進し、持続可能な社会の実現に向けた一助となるでしょう。四国化工機の未来の展望と方向性に、これからも注目が集まること間違いなしです。