デジタル庁が推進するゴルフ場での顔認証実証実験の全貌

デジタル庁が進めるゴルフ場の顔認証実証実験

デジタル庁と株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン（GDO）が推進する新しい試みが2023年9月より始まりました。この実証実験は、ゴルフ場におけるスムーズなチェックインを目指し、マイナンバーカードを利用した顔認証チェックインシステムを検証するというものです。今回、ポケットサイン株式会社のデジタル身分証アプリ「ポケットサイン」が重要な役割を果たします。さらに、マイナンバーカードのICチップを活用したオンライン本人確認サービス「PocketSign Stamp」が加わり、より安全で迅速な本人確認プロセスの確立を目指します。

実証実験の背景と目的

近年、個人のデジタル情報を効果的に活用するための仕組みが注目を浴びています。特に、マイナンバーカードに搭載されている本人確認機能は、様々な場所での活用が期待されています。GDOは、全国の特定のゴルフ場で、マイナンバーカードと顔認証技術を統合した新たなチェックイン方式を導入する実証実験を実施します。この試みは、ゴルフ場での本人確認を効率化し、安全性を高めることを目指しています。

チェックインシステムの流れ

実験は、以下のステップに基づいて行われます。
1. GDOのウェブサイトで利用者登録を行う。
利用者は、GDOの業務に登録し、必要なインフォメーションを提供します。
2. アプリのインストール。
利用者は、GDOから指示を受けて、スマホに「ポケットサイン」アプリをダウンロードします。
3. 本人確認の実施。
アプリを活用し、電子署名によって本人確認を行います。
4. チェックイン時、マイナンバーカードを専用端末にかざす。
また、専用端末がICチップの顔写真情報を読み取ります。
5. 顔認証。
専用端末でカメラがゴルファーの顔を撮影し、ICチップに記録された情報と照合します。
6. 一致が確認されれば完了。
照合の結果が一致すると、ゴルファーはスムーズにチェックインができます。

この新しいシステムは、偽造の困難性を持つマイナンバーカードの情報を基にしたもので、本人確認の精度とスピードを大幅に向上させることが期待されています。

ポケットサインとPocketSign Stampの役割

ポケットサイン株式会社は、デジタル身分証アプリ「ポケットサイン」を提供し、このプロジェクトを支援しています。PocketSign Stampは、業者がマイナンバーカードのICチップを利用して、安全にオンラインで本人確認を行うことを可能にするツールです。これにより、事業者は新たにアプリを開発することなく、既存の「ポケットサイン」アプリを活用して確認ができます。

特に、これまで必要だった専用アプリの開発が不要となることで、コストと時間の大幅な削減が可能になります。

今後の展望

この実証実験は約4ヶ月間行われ、実施されるゴルフ場は全国4カ所にわたります。GDOは、チェックインプロセスの非効率を解消し、利用者にとっての利便性向上を目指しています。また、ポケットサイン株式会社は、今後も公的個人認証サービスの普及を進め、自治体や企業との連携を強化する意向です。

マイナンバーカードを活用した新しいデジタル社会の構築が進む中、今後の展開から目が離せません。また、利用者自身も積極的にこの新システムを導入し、今まで以上に快適なゴルフライフを楽しむことが期待されています。