国立美術館が主導の新たな連携事業
国立アートリサーチセンター(NCAR)は、2025年4月1日から6月30日の間、全国の美術館などを対象に「コレクション・ダイアローグ」と「コレクション・プラス」という2つの連携事業での開催希望を公募します。この取り組みは、地域におけるアートの鑑賞機会を広げ、美術館の展示や研究活動を活性化させることを目的としています。
事業の概要
今回の公募では、「コレクション・ダイアローグ」が2027年度、「コレクション・プラス」が2026年度に開催される予定です。国立美術館のコレクションを活用することで、地元美術館の魅力を引き立て、更なるアートの享受体験を提供します。
コレクション・ダイアローグ
2027年度の「コレクション・ダイアローグ」では、国立近代美術館を担当館として、展示企画による新たな視点を提供します。応募期間中には、全国の美術館からのアイデアを募り、選ばれた美術館は、国立美術館のコレクションを活用して展示を構成します。
コレクション・プラス
一方、「コレクション・プラス」では、展示のテーマに沿って国立美術館の所蔵作品を加える形での提案を受け付けます。こちらの公募では、2026年度に国立工芸館や京都国立近代美術館を担当館として指定し、複数の美術館が連携して新たな展示を行います。
これまでの実績
「コレクション・ダイアローグ」の初開催となる2025(令和7)年度には、岐阜県美術館が選ばれ、現代デザインや工芸に焦点を当てた展示が予定されています。また、2025(令和7)年度の「コレクション・プラス」には、富山県、美術館や長野県立美術館などが参加し、それぞれのコレクションを融合させたユニークな展示を展開します。
NCARの役割と期待
NCARはこれらの事業にかかる輸送費などの経費の一部を負担し、展覧会が魅力的なものとなるようサポートします。NCARのミッションは「アートをつなげる、深める、拡げる」というもので、これからも日本の美術館活動を支援し続ける方針です。両事業を通じて、新しい視点やアイデアが生まれ、美術館同士を結びつける重要な役割を果たしています。
まとめ
国立美術館のコレクションを活用した「コレクション・ダイアローグ」と「コレクション・プラス」は、地域のアートシーンを活性化させるための素晴らしい機会です。全国の美術館が集まり、それぞれのコレクションの魅力を引き立てながら、アートに対する理解と関心が高まることが期待されます。アートを愛する人々にとって、新たな鑑賞の場が提供されるこの取り組みに注目しましょう。