日本航空がSnowflake Streamlitを活用した最新の取り組み
2023年5月19日、日本格航空株式会社(JAL)は、データクラウドサービスを提供するSnowflake合同会社と共に記者説明会を開催し、Snowflake Streamlitの活用事例について詳しく説明しました。出席者には、JALデジタルテクノロジー本部の庄司稔氏と、SnowflakeのStreamlit共同創業者でCOOのアマンダ・ケリーが登壇し、それぞれの視点から業務改善への取り組みを紹介しました。
Streamlitの概要と重要性
Snowflakeのアマンダ・ケリーは、Streamlitの機能を紹介しながら、同ツールの活用が企業のアイデアを実現するうえで、Snowflakeの信頼性の高いデータ基盤との結び付けが不可欠であると強調しました。具体的には、環境設定やセキュリティのリスクを軽減しつつ、開発から運用に迅速に移行できる点が大きな利点だと説明しました。また、コード作成を支援する機能も駆使して、データを安全に管理する重要性も語りました。
JALのデータ活用戦略
続いて、庄司氏が登壇し、日本航空におけるデータ活用戦略を説明しました。JALは従来のオンプレミスシステムから、段階的にSnowflakeへ移行を進めており、その目的としては、事業変化への迅速な対応、デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速、データ活用推進、さらには個別要件への柔軟性が挙げられます。特に、社内外のデータをスムーズに連携できる点を「最大の魅力」と語り、その取り組みが進行中であることを明らかにしました。
庄司氏は、SnowflakeとStreamlitとの出会いをNTTドコモの事例を参考にしたとし、Snowflakeに集約されたデータをStreamlitで視覚化することで、分析結果を関係する部署間で効果的に共有するシステムを構築したことを説明しました。
課題解決のための取り組み
現場の協力の下、JALは必要な社内外データを特定、収集、蓄積し、ユーザーがデータを簡単に理解できるようメタデータの整備を行っています。Streamlitを用いたアプリケーションの開発は3ヶ月を一サイクルとして進められ、主に本部KPIの可視化や機内サービスデータの分析、さらには空港でのフードロス予測といった新しいプロジェクトが進行中です。これらのプロジェクトは、従来型の分析手法を補完し、新たな価値を生み出します。
データドリブン経営への取り組み
庄司氏は、SnowflakeとStreamlitが目指す未来について、データドリブンの意思決定がもたらす「生産性向上」「顧客満足度向上」「収支改善」といったビジネス成果の重要性を訴えました。加えて、JALグループのESG戦略として掲げる「つながりは、未来への翼だ。」というテーマのもと、データ提供を通じて社会に貢献する意義も強調しました。これらの取り組みを通じて、JALは「Society 5.0」の実現を目指しています。
Snowflakeの企業背景
Snowflakeは、信頼性あるエンタープライズAIを実現するために、世界中で11,000社以上のクライアントにサービスを提供しています。特に、データ共有やアプリケーション構築、AIを活用したビジネスの強化を推進しており、そのパフォーマンスには多くの企業が注目しています。このような背景を持つSnowflakeが日本航空と提携したことで、今後のデータ活用が大きく前進することが期待されています。
Snowflakeが提供する情報や最新の取り組みについては、公式サイト(snowflake.com/ja)で詳細を確認することができます。