新たな半導体技術者育成の拠点、BSA福岡の登場
2025年7月1日、福岡県大牟田市に「BREXA Semicon Academy 福岡」(以下BSA福岡)が開設されることとなり、記念すべき開所式が7月24日に行われました。主催者である株式会社BREXA Nextの代表取締役社長、西村洋平氏は、半導体産業の持続的な発展を目指すと宣言しました。この新たな教育機関は、新卒や未経験の人材を育成する一方で、すでに業界で活躍している技術者のスキルアップを図ることに力を注ぎます。
半導体産業の急成長を受けた人材育成の必要性
最近のデジタル化が進む中で、半導体の需要はますます高まっています。多くの国内半導体メーカーが新たな工場を運営し始め、台湾の大手メーカーも九州地域に進出しています。しかしながら、半導体業界では技術者が足りておらず、この人材不足が業界の成長を阻む大きな障害となっています。そのため、BREXA Nextは福岡県大牟田市に新しい研修センターを設立し、新たな技術者を育成することに大きく貢献することを目指しました。
開所式には、九州経済産業局をはじめ、多くの関係者が参加し、テープカットや視察が行われました。また、今回はBSA福岡を通じての技術者育成計画や半導体業界の人材課題解決のためのBREXA Nextの取り組みが紹介されました。
高度な訓練が可能なクリーンルームの設置
BSA福岡には、クリーンルームやイエロールームが設けられており、実際に半導体製造で使用される機器が配置されています。特に、ドライエッチング装置や枚葉式洗浄装置、プラズマエッチング装置などは、学生従業員にとって貴重な体験の場となるでしょう。研修は、未経験者がマシンオペレーターやメンテナンスの基礎から始まり、経験に応じてより専門的な研修へとステップアップする形になります。
また、BREXAグループは今後、半導体のプロセスエンジニアや製造装置の設計者に対する教育プログラムの範囲を拡大し、将来的には月に約200名の技術者の教育を予定しています。これにより、半導体業界における人材不足の解消に向けたさらなる貢献が見込まれています。
未来を見据えた教育体制の充実
BREXA Nextは、今後も質の高い教育体制を整え、その成果を通じて社会が抱える半導体人材不足の課題に立ち向かうことを誓いました。新たに設立されるBSA福岡が、どのようにして地域と業界の発展につながっていくのか、その成果が期待されます。これからの半導体業界における人材育成が、この新拠点によって促進されることになります。
施設の概要
- - 名称: BREXA Semicon Academy 福岡
- - 所在地: 福岡県大牟田市四箇新町1-5 アスカインデックス 九州テクニカルセンター内
- - 開設年月: 2025年7月1日
今後とも、BREXA Nextの動向に注目が集まりそうです。