文藝春秋が全社導入したAI編集アシスタント「StoryHub」の効果に迫る

株式会社文藝春秋が全社でAI編集アシスタント「StoryHub」を導入

株式会社文藝春秋は、業務の効率化と記事制作の数量増加を図るために、オールインワンAI編集アシスタント「StoryHub」を全社で導入しました。この取り組みは、同社のデジタルメディア「文春オンライン」が月500本を超える記事を制作する中、急増するコンテンツニーズに対応するためのものです。

導入の背景

「文春オンライン」は、伝統的な紙媒体だけでなくデジタル版にも対応する多様なコンテンツを提供しています。しかし、記事やイベント情報のデジタル化が進む中、人員の増強が難しく、スムーズな業務運営が求められていました。編集者たちはそのプレッシャーに直面し、十分な成果を出すための工夫が必要とされていました。

そのような中、文春オンライン編集長の池澤龍太氏は、StoryHub代表の田島将太氏との信頼関係を築いており、まずは試験的にStoryHubを導入することを決定しました。トライアルを経て、その洗練された出力と効果に満足し、2015年11月には全社的な導入が完了しました。

StoryHubの活用法とその成果

文藝春秋では、StoryHubを以下の3つの用途で活用しています：

1. 有料コンテンツのダイジェスト制作
週刊文春で発表されたスクープ記事の要約を効率的に作成し、有料コンテンツとしての価値を最大化。

2. イベント・Podcastの記事化
トークイベントやPodcast出演、YouTube番組から得た音声や映像を基に、新たな記事を生成し、報道の幅を広げる。

3. 読者反応記事の制作
自社での報道に対する読者の反応を分析・まとめたフォローアップ記事を制作し、より多角的な情報提供を実現。

導入からわずか半年で、記事制作数の明確な増加、各部署の連携強化、投資対効果の向上が見られました。「1記事の制作にかかるコストは劇的に削減され、営業部門や広告部門でも利用されるようになっています。」と池澤氏はコメントしています。

また、AI活用においては「70〜80点のものを量産できる」と語り、そのスキルは今後、メディア業界で求められ続ける能力になると肯定的に捉えています。さらに、同社の動画サイト「文春PLUS」との連携や新たな利用方法の模索も進行中。