中外製薬工業FJ3プロジェクトの快挙
中外製薬工業株式会社のFJ3プロジェクトが2026年4月20日、国際製薬技術協会(ISPE)が主催する2026 ISPE Europe Annual Conferenceにおいて、権威ある2026 Facility of the Year Awards(FOYA)の“Honorable Mention”を受賞しました。この受賞は、製薬業界における新たな技術革新と、優れた製造能力の象徴とされています。
FOYAの意義とFJ3プロジェクトの概要
FOYAは、世界中の製薬施設から技術水準の高い施設を選定し、その成果を称える国際的な表彰です。中外製薬工業と日揮株式会社によるFJ3プロジェクトは、19のファイナリストから選ばれたことを誇りに思います。このプロジェクトは、同じく中外製薬のFJ2プロジェクトが2023年にFOYAのInnovationカテゴリーでWinnerを受賞したことに続くものです。
FJ3プロジェクトは、中外製薬グループの工場である藤枝工場の54号棟において、低分子・中分子合成原薬を製造する施設の設計と建設に関わるプロジェクトです。コミッショニングや適格性確認を含め、ブランドの特性を強調した設計がなされ、わずか36ヶ月で完成を見ました。この施設は2024年11月に竣工予定であり、製造能力においても注目されています。
先進の技術と施設設計
54号棟には、中外製薬グループ独自のクラシカル液相ペプチド合成法(CSPS)が採用されており、環状ペプチドなどの中分子原薬と低分子合成原薬の両方を同一設備で製造する二重製造能力を持つ、世界最大級の原薬製造施設です。
加えて、当プロジェクトでは、企業独自のCONPAStainment®技術が導入され、高ハザード性物質への対応を徹底しています。これにより、安全な作業環境が確保され、OEL(職業曝露限界)の数値もFJ2に対して更に向上し、OEL≦0.03μg/m³を達成しています。これにより、高薬理活性物質の製造が可能となるでしょう。
安全性と持続可能性の追求
FJ3プロジェクトは、免震構造や防爆対応を含む安全最優先の設計が施されており、「Sustainability by Design」の理念も反映されています。この設計は、設備の運用効率を高めるだけでなく、プロジェクト全体のパフォーマンス向上に寄与しています。さらに、あらゆる製造ラインにおいて、モジュール型プロセスと豊富な自動化が実現されており、効率良く安全な製造プロセスを実現しています。
まとめ
日揮は、医薬品分野におけるエンジニアリングの専門家として、高い技術力を持ち続けています。これまでに700件以上の実績を誇り、400名以上の専門エンジニアが市場のニーズに応え続けています。今後も医薬品やライフサイエンスにおける更なる技術革新によって、新たな価値を創出し続けていくことでしょう。
プロジェクト情報
- - 施設名: 中外製薬工業株式会社藤枝工場54号棟及び付属施設
- - 構造: 鉄骨造5階建基礎免震構造
- - 延床面積: 約10,489 m²
- - 用途: 医薬品工場(低・中分子原薬製造)
- - 竣工: 2024年11月