ウシオ電機、新技術を搭載した最新露光装置を発表
ウシオ電機株式会社は、ウェハ向け一括投影露光装置UX-4シリーズの新たなモデル「UX-45114SC」の受注を2026年の第1四半期から開始すると発表しました。この新装置は、特にφ6およびφ8インチウェハに対応しており、解像力がL/S=2.8μmに達しているほか、重ね合わせ精度も向上しています。
高性能デバイス製造へのニーズに応える
昨今、パワー半導体やMEMSセンサ、光半導体などのデバイスの市場は急速に成長しており、その製造工程における生産効率を高めるための装置の需要が高まっています。これに応じて、ウシオ電機はこのUX-45114SCを開発。利用される場面としては、IoTや5G、さらには自動車業界でのモビリティー技術の進化に必要な次世代の電子デバイスが挙げられます。
これらのデバイスは微細化が進行しており、ウェハの大口径化も求められています。具体的には、φ6及びφ8インチに対応しつつ、解像力と重ね合わせ精度を向上させることで、より高精度なデバイス製造を可能にしています。
積極的な光学技術の採用
ウシオの独自の光学設計技術に基づいて開発された「UX-45114SC」は、従来の装置とは異なる光学顕微鏡を採用しています。この技術により、特に注目されるのは解像力の向上です。また、重量の軽減や操作の容易さも考慮され、自動化技術への対応も進められています。
従来以上の生産性を実現
この装置を利用することで、従来のモデルと同等かそれ以上の生産性を維持しつつ、高い歩留まりを実現できます。特に、深い焦点深度を持ち、3D表面形状への露光、厚膜レジストの露光が可能です。これにより、ユーザーはさまざまな製造条件に柔軟に対応できるようになります。
今後の展開とイベント出展
ウシオ電機は、今後もウェハ向け一括投影露光装置のリーディングカンパニーとして、様々な分野に「光」の力で貢献していくことを目指しています。また、この新製品は12月に東京ビッグサイトで開催される「SEMICON Japan 2025」で展示される予定です。業界関係者は、このイベントを通じて最新の技術力と製品を直接確認するチャンスとなります。
主要な特長のまとめ
- - 高生産性を誇るマスクダメージレス露光(120WPH)
- - 深い焦点深度による多様な露光対応(3D形状、厚膜レジスト)
- - 自動化にも対応し、インライン・オンラインシステムとの連携が可能
- - 解像力L/S=2.8μmの実現
- - 水銀レス、LED光源にも対応
今後もウシオ電機は、エレクトロニクス分野でのリーダーシップを維持し、新たな高性能デバイスの製造を支える重要な役割を果たしていくことでしょう。
会社情報
ウシオ電機株式会社は1964年に設立され、東京都に本社を置いています。光源や光学装置の製造販売を行い、半導体やフラットパネルディスプレイ、さらにはライフサイエンス分野への展開も進めています。