STマイクロエレクトロニクスが発表した新型非接触決済ソリューションSTPay-Topaz-2とは

STマイクロエレクトロニクス（ST）は、次世代の非接触決済ソリューション「STPay-Topaz-2」を発表しました。この新しい製品は、決済カード向けのシステム・オン・チップ（SoC）で、高い柔軟性とセキュリティを兼ね備えています。STPay-Topaz-2は、さまざまな決済ブランドをサポートし、顧客の在庫管理を容易にする仕組みを持ち、特にカードメーカーにとっては非常に魅力的なソリューションとなっています。

この製品は、自動チューニング機能を内蔵しており、接続の品質を常に高く保つことができます。これにより、ユーザーは快適な支払い体験を得ることができる上に、高度な暗号化技術を採用することで、セキュリティも一層強化されています。さらに、STのプロダクトはすでに30億個以上が市場に出ており、その信頼性の高さも魅力の一つです。

新型のSTPay-Topaz-2では、市場でアクセスできる単一の製品型番に、多数の決済アプレットを事前に搭載することが可能になりました。これにより、カードメーカーは在庫管理を大幅に簡素化できるため、現場の負担を軽減し、迅速な対応が可能になります。また、独自のバージョン管理機能により、最新で広く普及している決済アプレットも組み込むことができます。

STのコネクテッド・セキュリティ事業部でバンキング & IDビジネスユニットのマーケティングディレクターであるBruno Batutは、「非接触決済は消費者からの支持が高まっており、カードサプライヤは顧客からの要求に応じて、より多様な市場ニーズに応えるべく技術の進化が期待されています。STPay-Topaz-2は、簡潔な製品型番で複数の決済アプリを統合できるため、カードメーカーにとって在庫管理が簡単になるでしょう。これにより、非接触決済の普及が加速することを期待しています」と語ります。

STPay-Topaz-2は、安全性を重視した設計が施された、ST31R480セキュア・マイコンを基に製造されています。このマイコンは、2024年11月にEMVCo認証を取得予定で、最近Common Criteria EAL6+認証も獲得しました。このセキュリティレベルは、クレジットカード業界において非常に重要で、今後のデジタル決済の基盤構築に寄与します。

加えて、STPay-Topaz-2では、高度なデジタルセキュリティを実現しています。具体的には、RSA/3DES暗号化からAdvanced Encryption Standard（AES）、さらには楕円曲線暗号（ECC）に至るまで、複数のセキュリティ技術が採用されています。このプラットフォームはGlobalPlatformとJava Cardの規格に準拠しているため、さまざまな決済およびロイヤルティプログラム、カスタムアプリケーションへの対応も容易です。

さらに、無線通信性能が向上したことで、カードメーカーはアンテナの組み込みが簡単になり、小型のアンテナでも効率的に接続が可能となります。この柔軟性は、デザインの自由度を高め、様々な用途に対応できる製品設計を促進します。

現在、STPay-Topaz-2は量産中で、サンプル品も入手可能となっています。価格やサンプルに関する情報は、STのセールスオフィスや販売代理店に直接お問合せください。STマイクロエレクトロニクスは、約5万人の従業員を抱え、最先端の製造設備を有するグローバルな半導体メーカーです。持続可能な社会の実現を目指し、エコシステムの構築にも取り組んでいて、2027年までに再生可能エネルギーの使用率を100%にする計画を掲げています。

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