18歳成人の自覚調査から見えた新社会人たちのリアル

最近、高校生の就職支援を行う「ジンジブ」が、高卒の新社会人（18歳～20歳）を対象に成人としての自覚に関する調査を実施しました。この調査は、ジンジブが主催する「ROOKIE'S CLUB（ルーキーズクラブ）」という研修プログラムに参加している2025年4月入社の受講生を対象に行われました。

調査背景

2022年4月に成人年齢が引き下げられ、18歳で法的に大人となった若者たちは、社会において新たな役割を担うことになります。しかし、法的な成人としての年齢と、彼ら自身が感じる「大人」に対する実感との間には、調査の結果一貫したギャップが存在することが明らかになりました。たとえば、調査に参加した156人の高卒新社会人の中で、18歳が「大人である」と感じているのは46.2％にとどまり、「自分が大人だ」と認識しているのは67.6％が18歳であることに自覚しています。

18歳を大人だと感じる理由

調査の結果、18歳を「大人だ」と感じる理由として最多となったのは「経済的自立」で、なんと60.2％が「給料をもらった時」と答えています。これは、仕事によって得た収入が自立の実感につながっていることを示唆しています。しかし、逆に「精神的に自立できていないから」という理由で大人とは感じないという声も71.7％に上り、精神面での成熟が大きな課題とされていることが浮き彫りになりました。

自覚のタイミングと理想の大人像

「自分が大人になったと自覚した年齢」に関する質問では、67.6％が「18歳」と回答。しかし、実際に社会で働いてみて初めてその感覚を得る人がほとんどであることも見受けられます。また、「理想とする大人像」の1位には「自立していて自身の力で生活ができる」が59.6％という結果で、彼らの理想の中で自立が重要視されていることも見逃せません。

社会人としての自覚を育む必要性

調査からは、18歳の新社会人たちが自覚する大人としての責任は、実は法的な年齢や収入だけに限らないことがわかります。彼らには、精神的な成長を促す支援が求められており、企業側には個々の社員の状況に応じた育成策を講じることが大切であると感じさせられます。

まとめ

この調査から、18歳での社会人デビューを迎えた若者たちが直面する現実と期待、そしてそれらとのギャップが鮮明に浮かび上がりました。新社会人たちが「大人」としての自覚を育む手助けをすることは、企業の成長にも寄与することでしょう。社会全体としても、この新しい世代を迎え入れることが求められ、彼らの成長を支えていく必要があります。