2024年 ペットにかける支出が上昇
アニコム損害保険株式会社は、2024年のペットに対する年間支出額に関する調査結果を発表しました。その内容によりますと、犬にかける費用は414,159円(前年比122.3%)、猫については178,418円(前年比105.4%)となり、いずれも前年を上回る金額となりました。
犬と猫の支出内訳
この調査から見える大きな傾向として、犬と猫の飼い主は、フードやおやつ、サプリメント、トリミングといったケアにかける費用が増加しています。具体的には、犬のフードとおやつにかける支出は前年比128.7%、猫では117.1%と上昇が見られ、サプリメントも犬が141.7%、猫は127.1%に達しました。多くの飼い主は「健康によいものを与えたい」と考えている一方で、価格の上昇も要因として挙げられています。
また、シャンプーやカットなどの美容費用も、物価高に影響されている様子がうかがえます。
環境要因による影響
2024年は猛暑や自然災害の影響により、防災対策や追加の光熱費も上昇傾向にあります。具体的には、犬に対する防災費用は200.5%、猫は118.8%の増加が確認されました。同様に、追加の光熱費も犬が128.0%、猫が113.1%となるなど、飼育環境の影響が見え隠れします。
小動物への支出
さらに、うさぎや小動物(ハリネズミやハムスターなど)にかけられる費用も増加傾向にあります。うさぎは前年比129.2%、小動物は102.9%の支出増がありました。特にフードやおやつ、防災関連の支出が伸びていることが特徴的です。
おやつにかける費用
おやつに関する調査にも注目です。犬に関しては、ジャーキー系が55.2%で主流となり、ガム系が46.7%で続きました。年間にかけたおやつの費用は、犬が19,580円、猫が13,421円で、うさぎを含む小動物では5,391円となっています。
調査方法とデータ
この調査は、アニコム損保の「どうぶつ健保」の契約者を対象に、2024年1月から12月31日までの支出についてインターネットで行われました。有効回答数は4,137件で、前年の調査に比べて約1,000件少なくなっています。これは、ペット産業のトレンドや経済状況における変化と密接に関係していると考えられます。
全体として、2024年のペットにかける支出は、環境要因や物価の変化によって影響を受けつつも、ペットの健康を意識する動きが強まっていることが伺えます。引き続き、ペットの飼い主たちは愛情を込めて、大切な家族であるペットに投資をしていると言えるでしょう。