渋谷の魅力を暗号で伝える新たなアパレル誕生
暗号専門のアパレルブランド「トキキル」が、渋谷区立神南小学校の5年生と共同で独自の「暗号が解けないと買えない服」を制作しました。これは、地域の魅力を伝えることを目的としたプログラムであり、92名の小学生が参加したこの取り組みは、ただのファッションの枠を超えた新しい形のアートとも言えます。
渋谷の魅力を学ぶ授業
渋谷区立神南小学校では、毎年5年生の生徒が「観光」をテーマにした授業を行っています。今年度は「渋谷の魅力を伝えよう」をテーマに、多様な作品を制作する取り組みが行われました。この授業では、クラスに謎解きに特化した「謎解き係」が存在し、自作の暗号を出し合うことで生徒達の創造力を養っています。こうした背景から、トキキルとのコラボレーションが生まれました。
謎解き授業の実施
トキキルのスタッフが講師となり、全4回の特別授業で謎解きの楽しさを教えました。生徒たちは、謎の創造方法や難易度の調整、デザインのディスカッションなど、実践的な知識を学ぶことができました。この体験が、衣服の製作過程において重要な役割を果たしました。
子どもたちの創造力が生んだ暗号服
共同制作には全校生徒が参加し、35個の謎解きを作成。その中から厳選された3点が製品化され、プロのデザイナーや漫画家、謎作家と連携して仕上げられました。例えば、「渋谷の名所を謎にする」や、「渋谷の多様性を伝えたい」といったテーマが反映されています。それぞれの服には、子どもたちの熱意と渋谷の魅力が色濃く表現されています。
商品の販売とイベント
製作した商品は、校内イベントでの先行販売を経て、一般販売が2月11日に渋谷区立北谷公園で行われます。販売時間は11:00から14:00まで、当日は小学生たちも販売や解説に参加し、自らのクリエイティブな成果を分かち合う予定です。販売会の後は、トキキルのポップアップショップで一般販売が続けられます。
トキキルとは
「トキキル」は『解けないと買えない』をコンセプトにしたアパレルブランドです。全商品には隠された暗号が施されており、それを解読することで初めて購入が可能になります。最近では、オンラインでの販売も行われ、特許申請中の独自の販売システムが話題を呼んでいます。リアルイベントだけでなく、オンラインでも体験型の商品提供を通じて、幅広い客層に楽しんでもらうことを目指しています。
この取り組みは、ただの衣服販売を超え、地域の子どもたちの想いが詰まったアートとして、また謎解きの楽しさを広める媒介としての役割を果たしています。これからも、トキキルと神南小学校の取り組みが、地域の一員として渋谷の魅力を伝えていくことを期待します。