未来の夫婦像を探る:共働きがもたらす新しい家族の形とは
2023年11月22日、いい夫婦の日に発表された調査結果は、現代の夫婦の在り方についての重要な視点を提供しています。調査機関『しゅふJOB総研』が行ったこのアンケートでは、主に主婦層を対象に、10年後の夫婦の働き方を問いました。
有効回答者は465名であり、その結果に基づいて今後の夫婦像を考察してみましょう。
調査結果の概要
調査の結果、最も多くの応募者が予測したのは、
62.2%が「夫婦対等に共働き」を選びました。これは、2020年のデータと比較して
2.1ポイントの上昇を示しています。対照的に、夫が中心となり妻が補助的に働く形態を選んだ人の割合は10.1ポイント低下しました。これにより、夫婦の関係性がより対等に向かっていく兆しが見受けられます。
調査ではさらに、妻がメインで働く理由として、「在宅での働きやすさの向上」が
28.6%と最も多く挙げられています。テクノロジーの進化により、自宅にいながらも効率的に働ける環境が整いつつあることが影響しているようです。
また、「10年後の未来は就労志向の主婦にとって明るい」と感じる回答者は
24.3%と、過去の調査と比較して減少しています。その一方で、「暗い」と感じる声が増えてきているという現状も見逃せません。家庭と仕事の両立が未だに課題であり続ける中、共働きの形態は単なる形式的なものではなく、実効性が求められることが明らかです。
未来への不安と希望
調査結果から得られたフリーコメントにはさまざまな意見が寄せられました。「自由で良いと思います」と賛成する意見がある一方で、「主婦が仕事をしても負担が増える」といった悲観的見方も存在しました。これは、特に子育てや介護といった家庭内の役割分担に関する根深い問題を反映しています。特に子育てと仕事の両立における男女平等が実現されなければ、夫婦が対等に働くことは難しいとの声もありました。
さらに、「夫が自由に働けなければ、家計の不安が募る」といった厳しい意見もあります。たとえば、「夫は家事育児に参加しないので、せっかく妻が働いても負担が増えるばかり」など、実情を鑑みた辛辣なコメントが見受けられました。
まとめ
未来の夫婦の姿は、より対等でバランスの取れた関係を目指すものとなるでしょう。しかし、家庭内の役割における固定観念が依然として根強く残っている中で、真の意味での「共働き」を実現するためには、社会全体の意識改革が不可欠です。
この調査をデータを参考にし、私たちが10年後に心地よく生活できる未来の夫婦像を描いていく必要があります。一緒に支え合い、共に成長する関係を築くために、現代の夫婦はどのように進化すべきか、今後の課題として考えていきましょう。