ピースウィンズ・ジャパン、新施設「すずっこひろば」を開設へ
特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパンは、2025年12月25日に石川県珠洲市に新たな施設「すずっこひろば」をオープンすることを発表しました。この新拠点は、地域の子どもたちの健やかな育成と多世代交流を促進することを目的としています。
背景:失われた居場所を取り戻す
珠洲市は、2024年に発生した能登半島地震や9月の豪雨によって深刻な打撃を受けました。公共施設の損壊や仮設住宅の急増により、子どもたちの遊び場や学びの場が失われてしまったのです。これに伴い、地域コミュニティは弱体化しており、親子議会でも子どもの居場所の不足が大きな課題として取り上げられています。特に地域で安心して暮らせる環境づくりが急務となっています。
すずっこひろばの概要
「すずっこひろば」は、旧セレモニーホール「夢つづき」を改修した施設で、大型遊具などが設置されています。施設内では、遊びと学びが融合したスペースを提供し、子どもたちは多世代と交流しながら成長できる居場所を得ることができます。また、地域住民や市外団体、企業との連携によりイベントも実施され、屋外活動も予定されています。
さらに、ピースウィンズのスタッフが常駐し、さらなる地域交流やコミュニティの形成を図っていきます。地域と協働しながら居場所を作ることで、子どもたちの社会性や創造性を育み、持続可能なコミュニティを目指します。
オープンまでの歩み
2025年7月に能登復興支援事業の助成が決定し、8月にはプレオープンイベントが開催されました。このイベントには約1,000名が来場し、いただいた意見を元に施設名が「すずっこひろば」と決定しました。オープン後は、床の張替えなどの段階的な整備が進み、災害時には防災・減災の観点からも活用される予定です。
地元への長期的支援
ピースウィンズは、2024年の能登半島地震の際に、医療支援や物資供給を行う緊急支援チームを結成し、被災地での活動を即座に開始しました。以来、珠洲市での支援活動は続き、現在は復興計画の一環として「すずっこひろば」を設立する運びとなりました。この施設は、珠洲市の恒久的な屋内交流広場への橋渡し役としても機能し、地域の復興を支える基盤となることを目指しています。
まとめ
「すずっこひろば」は、珠洲市が抱える課題を解決するための重要なステップとなります。子どもたちが安心して遊び、学び、成長できる場が整備されることは、地域の未来を明るくすることにつながります。ピースウィンズ・ジャパンの活動は、能登の復興を支えている一方で、地域コミュニティを育む新たな拠点として、多くの期待が寄せられています。施設の詳細については、公式SNSやホームページを通じても確認することができ、利用は無料で行えるため、多くの親子に利用されることを願っています。