あなたの最後の願いをつなぎます ―「願いのくるま」の新活動
一般社団法人「願いのくるま」は、ターミナルケアを受ける患者さんの希望を実現するためのボランティア活動を開始しました。この活動は、必要な医療的サポートを受けながらも、その人が望む場所へ無料でお連れする新しい試みであり、株式会社タウの支援のもと、埼玉県さいたま市を拠点に展開されています。
「願いのくるま」の目的とは?
「願いのくるま」は、末期の病を抱える方々のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)向上を目指しています。具体的には、音楽や旅行、家族や友人との再会など、多くの人々にとっての「最後の願い」を叶えるお手伝いをします。これにより、患者様の心の平安や満足を深めることができるのです。
実際の活動の様子
3月12日、初めての活動として、一人の40代女性が参加しました。この女性は、放射線治療と抗がん剤治療の影響で全盲に近い状態ですが、音楽を愛する心は変わりません。 「元気だったころによく行ったコンサートに行きたい」という彼女の願いに応え、私たちは彼女をお迎えに上がりました。
午後3時半、施設から出発。彼女にとって特別な日の始まりです。車内では、その日出演するアーティストの曲を流し、楽しい雰囲気を盛り上げます。
到着後は、ハンバーガーショップでファーストフードを楽しみました。長い間食べる機会がなかったため、「食感が懐かしい」と大変嬉しそうでした。その後、いよいよコンサート会場へと向かいます。
感動の瞬間
会場では、彼女と介護士の2名が入り、私たちスタッフは外で待機。コンサートが終わった後、彼女に感想を伺うと、「周囲の熱気や音の響きを体で感じて、すごく楽しかった!また行きたい!」と興奮気味に語っていました。彼女の笑顔と満ち足りた表情が、この活動の意義を証明しています。
オンラインでの情報発信
さらに、4月9日には公式ホームページも開設しました。利用者や関心のある方々がアクセスしやすいように設計されており、申込フォームも用意されています。これにより、一般の方からも参加のお申し込みが可能になります。
今後は関東エリアで月1回の活動を予定し、ホスピスとの連携を強化しつつ、さらに多くの患者様の願いを叶えていく方針です。
「願いのくるま」の今後
一般社団法人「願いのくるま」は、ターミナルケアを受ける方々に寄り添いながら、人生の最後の瞬間を特別な思い出として彩る活動を続けています。私たちの目指す先には、すべての人々が自分の「願い」を持ち続け、充実した人生を送ることができる社会があります。
願いのくるまの詳細や最新の活動報告については、公式サイト(
https://www.negai.org)でご確認ください。日々の活動を通じて、多くの人々の心に響くお手伝いをしていきます。