浦和レッズが『HEROs AWARD 2018』を受賞
2018年12月17日、埼玉県に本拠地を置く浦和レッズが、その社会貢献活動が認められ『HEROs AWARD 2018』を受賞しました。この栄誉は、特に2003年から続けている「浦和レッズ ハートフルクラブ」の活動の中で、タイ・チェンマイにあるHIVに母子感染した孤児のための生活施設「バンロムサイ」との連携によるものです。
ハートフルクラブの活動概要
地域に根差した取り組み
浦和レッズ ハートフルクラブは、幼稚園児から小学生を対象にしたサッカースクールや、市内の保育園・幼稚園への訪問サッカー教室を実施しています。また、小中学校では体育の授業をサポートし、様々な形で地域の子どもたちにサッカーの楽しさを伝えています。
震災後の復興支援
2011年に発生した東日本大震災後は、「ハートフルサッカー in 東北」として被災地を訪問し、約80回にわたりサッカー教室を開催。参加者は3649人に及ぶなど、地域の復興にも貢献しています。
アジアでも
また、アジアチャンピオンズリーグに初出場した2007年以降は、アジア各地で現地の子どもたちを対象にサッカー教室を展開。これにより、延べ27か国40都市での活動が実現しました。
チェンマイでの具体的活動
ハートフルクラブがチェンマイでの活動を開始したきっかけは、2008年に訪問した際にHIVに母子感染した孤児たちが住む施設「バンロムサイ」と出会ったことです。この施設は当初、地元の住民との交流がほとんどなく、差別や偏見に直面していました。
ハートフルクラブは、村のグラウンドを借りて、施設の子どもたちと地域の子どもたちが共に参加できるサッカー教室を開くことで、少しずつ地域との交流を深めていきました。これにより、HIV/AIDSに対する偏見が徐々に和らいでいったのです。
この活動がきっかけで、「バンロムサイ」の子どもたちの一人、ベン選手が、2017年にはポーランドで開催された「児童養護施設の子どもたちによるサッカー ワールドカップ」にタイ代表として出場したことは、彼らにとって大きな誇りです。
代表のコメント
受賞式では、浦和レッズの代表である淵田敬三がトロフィーを受け取り、「このような素晴らしい賞をいただき光栄です。熱狂的なサッカーのイメージとは別に、私たちは社会貢献活動に力を入れてきました。これからもこのような活動を続けていきたい」と述べました。
一方、ハートフルクラブのキャプテン、落合弘は受賞について「喜びの裏に、他で頑張っている方々がいる中で、私たちだけで良いのかと感じます。しかし、私たちの最終的な目的は、この活動が意味を持たなくなる社会を作ることです。この賞に甘んじることなく、より一層努力していきます」と話しました。
結論
「浦和レッズ ハートフルクラブ」は、サッカーを通じて子どもたちに希望や楽しみを提供し、心を育む活動を続けています。これからも彼らの活動に注目し、共に応援していきたいものです。
浦和レッズ ハートフルクラブ公式サイト
浦和レッズ ハートフルクラブ × バンロムサイ(動画)