日本の首相が語る東南アジア訪問の狙いと意義

令和7年4月27日、首相官邸にて行われた記者会見で、日本の首相が南東アジア諸国、特にベトナムとフィリピンへの訪問について述べました。この訪問は、前回のマレーシアとインドネシア訪問に続くもので、東南アジア地域の重要性が増していることを反映しています。

首相は、東南アジアが現在、世界経済の成長センターであると強調。特にベトナムとフィリピンは、経済成長が著しく、今後の国際情勢において重要な役割を果たすと考えています。「自由で開かれたインド太平洋」を実現するためには、これらの国々との協力が不可欠であると述べました。

今回の訪問では、ベトナムのラム書記長及びチン首相との会談が予定されています。首相は、信頼関係を構築するためには、対面での議論が重要であると考え、実際に会って意見交換することの意義を述べました。二国間関係や地域の安全保障に関する課題についても意見を交わし、連携をさらに強化することを目指しています。

特に、南シナ海や東シナ海における中国の動向に言及し、一方的な現状変更に対抗するための安全保障協力を強化する必要性を訴えました。同時に、両国の経済活動に関連して、日本企業による投資の拡大や産業の高度化についても触れました。

フィリピンにおいては、マルコス大統領との会談が予定されています。ここでも、地域情勢についての意見交換が行なわれる予定で、両国の協力関係の進展が期待されています。

加えて、アメリカのトランプ政権下での関税措置がもたらす国際経済の混乱についても言及されました。首相は、現地の日本企業の意見や懸念をよく聴き、今後の政策に反映させる考えを示しました。

また、アジア・ゼロエミッション共同体（AZEC）に基づく再生可能エネルギーや液化天然ガスの導入拡大にも言及。脱炭素化とエネルギー安全保障の両立を目指すとのことです。

この東南アジア訪問は、日本の外交政策において非常に重要な意味を持ちます。経済成長の要として注目を浴びるこの地域との連携強化が、今後の日本の国際的な立ち位置を決定づける要素となるでしょう。首相は、これらの国々との関係強化に向けてしっかりとした基盤を築くことを目指しています。