do.Sukasuが視覚認知機能回復の研究を開始
株式会社do.Sukasu(ドスカス)は、2024年7月から2025年6月にかけて、東京都リハビリテーション病院と共同で視覚認知能力の向上に向けた2つの研究を行います。この研究は、脳卒中や事故によって身体に不自由のある患者が抱える視覚的な課題の解決を目指しています。
研究の背景
病気や事故により身体機能に障害を持つ患者は、視覚認知機能の低下が日常生活の質に大きな影響を与えることが知られています。特に、視空間認知機能の障害は段差や階段といった日常的な危険に直面しやすく、安全性を損なう要因となります。そのため、視覚認知機能の向上は患者の生活の質(QoL)を改善する上で重要です。
従来のリハビリテーションでは、運動療法や言語療法などが主要な治療法として行われていますが、視覚認知機能については適切な評価とトレーニングが不足しており、改善の機会が限られていました。そこで、do.Sukasuは新たな視覚認知機能の評価技術と訓練手法の開発を進めています。
研究内容
1. 視覚認知機能評価技術の有効性検証
この研究では、do.Sukasuが開発した視覚認知機能評価技術「de.Sukasu」を用い、特にVRを活用した「KEEP」とタブレットを使用した「FIND」の2つの技術が患者の視空間認知機能の診断にどれだけ効果的かを検証します。このプロジェクトは、視空間認知が交通安全に与える影響を考慮し、運転再開の可能性を判断する基準を提供することを目的としています。
2. 視空間認知機能トレーニング技術の検証
次の研究では、視覚認知トレーニング技術「de.Sukasu Training CATCH(DTC)」を利用し、リハビリ患者に対してどれほど効果があるかを検証します。具体的には、視空間認知能力と転倒リスクとの関連性を調査し、日常生活機能の回復につながるかどうかを評価します。
これら2つの研究は、2024年7月から開始され、結果が集約されるのは来年度以降の予定です。
社会貢献への取り組み
do.Sukasuは、産学官の連携を強化しながら、今後も解決すべき社会的課題に向けた研究開発を続ける方針です。生活の質向上を目指し、健康寿命の延伸、介護リスクの低減、さらには医療費の抑制に寄与することを目指しています。
「de.Sukasu」について
「de.Sukasu」は、空間認知能力と物体認知能力を測定する新しい視覚認知能力ソリューションです。スマートフォンやVRを活用した評価ツールが、ユーザーの日常生活における視覚認知能力を科学的にサポートします。
株式会社do.Sukasuは、2020年に設立され、脳科学的アプローチを活用した視覚認知能力の研究に取り組んでいます。今後の進展に注目です。