オラクルが提供するAI技術でヤマトの顧客サポートが進化する

オラクルのAIで変革するヤマトの顧客サポート



2023年7月、ヤマトグループのヤマトコンタクトサービス株式会社が日本オラクル株式会社の「Oracle Cloud Infrastructure (OCI) Generative AI」サービスと「Oracle Database 23ai」を取り入れ顧客サポート業務を新たに最適化しました。これにより、顧客からのメール問い合わせの対応効率が飛躍的に向上し、対応精度は約85%に達しました。これまでの2倍のマッチ率を誇るこのシステムは、宅急便に関する問い合わせの約20%をAIによって自動化することに成功しました。

背景と課題


近年、国内物流業界は電子商取引の急成長に伴い、サービス利用者からの問い合わせや要望が増加しています。ヤマトグループは、顧客から迅速かつ質の高いサポートを求められている一方で、急増するFAQや特有の業界用語が障害となっていました。こうした課題に対して、運用されるAI技術を元にした新しいアプローチが模索されました。

新システムの取り組み


新たに導入したシステムでは、AIが顧客からの問い合わせ内容を情報として読み解き、期待される回答を即座に提案することを目指します。キーワード・意味検索の両方を駆使し、よりスムーズな顧客対応が可能となりました。特に、FAQ提案システムの情報はAIによってリアルタイムで更新され、オペレーター側も以前より効果的に顧客に応じることができるようになりました。

さらに、「Oracle Database 23ai」に組み込まれた「Oracle AI Vector Search」は属性検索と意味検索を同時に実行し、検索の迅速化と精度向上に寄与します。これにより、各サービスに適したFAQを容易に絞り込むことができ、アプリケーション全体の効率が飛躍的にアップしています。

顧客体験の向上


ヤマトコンタクトサービスの樽見社長は、「オラクルとの取り組みにより、コスト対効果が高く、顧客対応精度やリードタイムの短縮を実現できた。」と述べています。また、オラクルのコンサルティングサービスが提案段階からKPI設計まで一貫したサポートを行うことにより、顧客との信頼関係も深まったと感謝の意を示しました。

この革新的な取り組みにより、ヤマトの顧客サポート業務はより充実し、顧客からの要望に柔軟に対応できる体制が整いました。今後もAI技術を活用し続けることで、物流業界全体の品質向上にも寄与することでしょう。

ヤマトコンタクトサービスとは


ヤマトコンタクトサービスは、ヤマトグループ内で全国のコールセンター業務やビジネスプロセスアウトソーシングを手掛け、多様なデジタルサービスの提供を通じて物流システムの向上に貢献しています。その取り組みの結果、顧客との接点がより一層強化され、ビジネスの成長を加速させる重要な役割を果たしています。

まとめ


日本オラクルとヤマトコンタクトサービスの共同プロジェクトは、技術進歩がもたらす広範な可能性を示しており、今後の顧客サポート業務におけるAIの重要性はますます顕著になるでしょう。新しい技術と顧客のニーズを融合させ、持続可能なビジネスモデルへと進化していく姿勢が期待されます。

会社情報

会社名
日本オラクル株式会社
住所
東京都港区北青山2-5-8オラクル青山センター
電話番号
03-6834-6666

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