スマートラウンド、未上場株式の新たなプラットフォームを設立
株式会社スマートラウンド(本社:東京都千代田区、代表取締役:砂川大)は、未上場株式のセカンダリープラットフォームを実現するための子会社を設立したことを発表しました。この新たな取り組みは、スタートアップにとっての流動性向上を目指しています。
背景にある市場の変化
近年、アメリカでは上場せずに成長を続けるスタートアップが増加しています。特に2000年代以降、イグジットまでの期間が延長される中、創業者やベンチャーキャピタル(VC)からの流動性ニーズが高まっています。これにより、セカンダリー市場が急速に拡大しています。
日本のスタートアップ市場でも同様のニーズが見られ、これまでは相対取引が行われていましたが、適正な価格形成が難しいという問題が存在していました。また、スタートアップ側の株式譲渡に関する管理負担も大きな課題です。特に、発行後10年を迎える投資ファンドの増加が、セカンダリー取引の促進要因となっています。
子会社設立の目的
スマートラウンドの子会社は、金融商品取引法の改正を受けて設立されることとなりました。この改正により、非上場有価証券の流通を活性化するための仲介業者の登録要件が緩和されることが見込まれています。
設立された子会社は、「スマートラウンド証券株式会社」と命名され、主に未上場株式の売買とその仲介を行う予定です。これにより、高度な情報管理を実現し、信頼のおけるサービスを提供することを目指しています。
提携と協業
また、スマートラウンドは、野村ホールディングス、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、みずほフィナンシャルグループとのパートナーシップを強化し、未上場株式の仲介に特化したサービスを展開していく予定です。これにより、より多くのスタートアップがこの新たな取引環境を利用できる見込みです。
スマートラウンドの役割
「smartround」というプラットフォームは、スタートアップと投資家間のやり取りを効率的にし、株主総会の管理や資本政策の策定、ストックオプションの運用など、スタートアップに必要な業務をサポートします。現在、6,400社以上のスタートアップが利用しており、さまざまな投資家やアドバイザー向けにサービスを提供しています。
この新たな子会社とsmartroundのサービスによって、未上場株式のセカンダリープラットフォームが実現され、投資家やスタートアップの利便性が向上することが期待されています。今後の動向に注目です。
会社情報
株式会社スマートラウンドは、スタートアップがその可能性を最大限に発揮できる世界を目指す企業です。東京都千代田区に本社を構え、2018年に設立されました。さらなる成長を目指し、信頼性のあるサービスの提供に努めています。