篠原唯紀の個展「FROZEN SUPERMARKETS」が東京で開催！動物との関係を問い直すアート

篠原唯紀の個展「FROZEN SUPERMARKETS」が開催

NPO青山デザインフォーラム（ADF）が主催する「ADF Art Gallery Project」第29回として、アーティスト篠原唯紀の個展「FROZEN SUPERMARKETS」が2024年9月28日から10月12日まで、東京都港区のGARDE Galleryで行われます。この展覧会は、動物と人間との関係について多角的に探求し、私たちの感性に深く耳を傾けるきっかけとなることを目指しています。

展示の魅力

篠原唯紀は、私たちの生活が他の生物、特に食材としての動物をどのように消費しているのかに焦点を当てて作品を制作しています。「FROZEN SUPERMARKETS」というタイトルには、人間が動物を消費し続ける現実が影を落としていることが示されています。本展で展示される作品は、篠原が音楽活動を通じて体得したクラブカルチャーの感覚を基に創作されたものです。彼は、音楽のリズムや反復といった要素を通じて、命のサイクルや輪廻転生を視覚化しています。

美しさと残酷さの同居

篠原の作品は、一見すると美しさを持つ一方で、動物由来の素材を使用しているため、観る者に残酷さを感じさせます。この二面性は、「美」という概念が持つ裏面を意識させ、私たちが考慮すべき社会の中の矛盾を浮き彫りにします。

新感覚の可能性

本展では、美術批評家・飯盛希をゲストキュレーターに迎え、篠原の作品を新たな感性の探求として位置づけます。「美」と「醜」という対立的な要素が、どのように共存し得るのかを考察する契機となるであろうこの展示は、極端な価値観を超えた新しい視点を提供します。

社会的議論の場

近年、人間と動物の関係は食や衣料品、ペットショップなど多様な側面で議論されています。ヴィーガンや動物を消費しないライフスタイルなど、多様な概念も広がっていますが、篠原の作品は特定の立場を賛美するものではなく、むしろそれを言葉にせず具現化することに重きを置いているようです。

トークイベントの開催

展示初日となる9月28日には、特別ゲストとしてアーツ前橋学芸員の井波吉太郎を迎えたトークイベントも予定されています（28日17:00～）。入場は無料ですので、気軽に足を運んでみることをお勧めします。

アーティストプロフィール

篠原唯紀は1991年に生まれ、広島市立大学芸術学部を卒業後、ニューヨーク・ブルックリンで作品を手がけてきました。ミュージシャンとしても活動し、自身のバンドMilk Talkは2023年11月にフルアルバムをリリース。また、さまざまなアート分野においても活躍しており、音楽ビデオの監督や美術担当として多くの作品に関与しています。