映画『箱男』Blu-ray発売決定!
1973年に安部公房によって発表された小説『箱男』。この作品は、世界中で多くの読者を魅了し、著名な映画監督たちによる映画化の試みが繰り返されてきました。その中でも、ついに安部本人からの許可を得た監督が、石井岳龍(石井聰亙)です。彼は1997年に映画化するチャンスを得るも、クランクイン前日に撮影が頓挫し、その企画は幻となりました。
しかし、彼は27年の歳月を経て、ついにこの名作を映画化し、2024年に安部公房生誕100年を祝うべく完成させました。主演には、27年前の情熱を引き継いだ永瀬正敏が、また共演には佐藤浩市、浅野忠信、さらにオーディションを経て抜擢された白本彩奈が参加し、華やかなキャストが揃っています。
物語の背景
『箱男』は、一見するとただの「ダンボールをかぶった男」の物語のようですが、その深層には孤独、社会からの疎外感、そして人間の本質を探求するテーマが込められています。物語は、カメラマンである主人公“わたし”(永瀬正敏)が偶然目にする箱男の存在に取り憑かれ、彼自身もダンボールをかぶることで始まります。しかし、そこから待ち受けるのは、存在を脅かすニセ箱男や犯罪に巻き込まれる危険な運命。果たして、主人公は本物の『箱男』になれるのか、その道のりは困難を極めます。
Blu-ray特典の魅力
映画のBlu-rayが2025年5月21日(水)に発売されることが決定しました。特に注目なのは、デザインが大島依提亜によるスリーブケースの特別仕様であることです。この特製スリーブは、ファンにとっても大きな魅力です。さらに、特典には27年前の貴重な写真を収めたSPECIAL BOOKLETや、林田裕至による美術デザイン画のポストカードセットが付属します。
Blu-rayは定価7,700円(税別)で販売され、内容は予告なしに変更される可能性がありますので、興味がある方は早めのチェックをお勧めします。
これからの展開
『箱男』は2024年のベルリン国際映画祭でワールドプレミアを迎え、映画祭ディレクターから“今年一番クレイジーな映画”と評されています。このプロジェクトの実現までには多くの苦労があったことが伺えますが、その結果、観客に新たな視点を提供する作品が生まれました。
映画の移り変わりや時代の変化を反映したこの『箱男』の物語は、ぜひみなさんの目で確かめていただきたいものです。今後の上映やリリース情報に目を光らせ、特典も含めた完全版を手に入れましょう!