児童養護施設の子供たち、森美術館で藝術体験を楽しむ

森美術館での特別なアート体験

2023年、株式会社TSIホールディングスが主催する特別なイベントが行われました。東京都港区に本社を構える同社は、公益社団法人「いちご言祝ぎの杜」と共同で、児童養護施設に住む子供たちを森美術館に招待しました。

この訪問は、同社が学生の質の高い教育を促進する取り組みの一環として企画されました。参加した子供たちは、森美術館で開催されている展覧会「マシン・ラブ：ビデオゲーム、AIと現代アート」を観覧しました。この展覧会では、約50点の現代アート作品が展示されており、ゲームエンジンやAI技術、仮想現実を使用した非常に革新的なものです。

HIHAHEHO Studio「ハグゲーム」

展覧会のタイトル「マシン」は、従来の重工業を指すのではなく、現代社会におけるコンピューターやハードウェアの総称として使われています。また「ラブ」は、アート作品やゲームに対する様々な感情を表現しており、技術の進化によって感情や意識を持つロボットやアンドロイドが現れるのかという哲学的な問いかけも含まれています。

当日は、森美術館のシニア・コーディネーターである田篭美保氏の解説を受けながら、子供たちは一歩一歩会場を回りました。最初は多少の緊張を見せていた子供たちも、田篭さんの優しい質問に応えるうちに自然と打ち解け、作品に視覚的にも感情的にも没頭していきました。また、インディーゲームのひとつ《ハグゲーム》を実際に操作する機会もあり、参加した子供たちにとって刺激的な経験となりました。

東京シティービューの展望

展覧会が終了した後、子供たちは六本木ヒルズ森タワーの52階にある展望台「東京シティービュー」から東京の街並みを一望しました。ビル群や都市の美しい景色に目を輝かせた子供たちの表情は、参加した人々すべてを和やかな気持ちにさせました。その後、タイミングよく、TSIホールディングスの社長である下地毅氏からビッグなサプライズが。子供たちはマクドナルドのハッピーセットを貰い、笑顔に包まれました。

公益社団法人「いちご言祝ぎの杜」の執行理事、市ケ坪さゆりさんは感謝の意を表しました。「初めて訪れる森美術館に緊張していた子供たちですが、田篭さんの指導で徐々にリラックスし、アート作品に触れることで新たな感情を芽生えさせました。きっとこの経験は、彼らの未来の力になるはずです。」

TSIホールディングスの下地社長は、「多くの問題を抱える子供たちに、少しでも希望を与えたいという想いからこのイベントを企画しました。現代アートを理解するのは難しいですが、本物に触れることで大切な思い出を作れると思います」と語りました。

未来に向けて、TSIホールディングスは社会貢献に励み、困難な状況にある人々への笑顔の瞬間を更に提供し続ける意向を強調しています。