中古億ション市場の急成長、東京都と大阪府が牽引する動向
近年、中古マンション市場の中でも特に注目を集めているのが「億ション」と呼ばれる、販売価格が1億円以上の物件です。株式会社マーキュリーが発表したデータによると、中古億ションの供給量が5年前と比較して驚異的な成長を遂げています。当記事では、この市場のトレンドやその影響について詳しく分析していきます。
中古億ションの供給状況
2024年には、年間5700戸もの中古億ションが流通する見込みです。これは2019年と比べて約6.5倍の増加を示しています。特に東京都においては、全体の約75%が供給されており、他の都道府県との供給数には大きな開きがあります。一方、大阪府では、5年前と比較して供給数が約15倍に達し、その増加率は突出しています。
この急増は、経済の回復と共に裕福層の需要が高まった結果と考えられています。億ションは次第に身近な選択肢になってきており、多くの人々が自らの資産価値を見直すきっかけになるポテンシャルを持っています。
価格動向の変化
中古億ションの価格は、ここ数年で著しく変化しており、特に東京都では供給の価格帯が2億円から4億円にまで広がっています。10億円以上の物件も10戸以上が供給されており、今後も高級物件の需要が続く模様です。さらに、千葉県・埼玉県・京都府などでも、最高価格が1億円台から3億円程度に上昇するほどの変化が見られます。
また、茨城県や滋賀県といった地域でもこれまで供給がなかったエリアでも、1億円以上の住戸が出現しています。これにより、億ションの供給価格帯は全国的に上昇傾向にあり、今後も注視が必要です。
タワーマンションの影響
中古億ションの供給は、特にタワーマンションの影響を受けています。東京都をはじめ、神奈川県や大阪府ではタワーマンションの供給比率が非常に高いことがデータからも明らかになっています。大阪府は億ションの大半がタワーマンションで占められており、今後の市場動向にますます絡んでくることでしょう。
対照的に、景観規制の影響を受けやすい京都府では、タワーマンションではなく、一般的なマンションの供給が多く見られます。
新築市場との連動
2025年に予定されている新築マンションの価格を考慮すると、過去数年の上昇傾向にある中古マンション市場においても同様のトレンドが続くと見られます。新築の販売価格が下がる気配が見えない中で、中古億ションも価格が安定もしくはさらなる上昇が予測されるため、今後の動向に注目です。
既にマンションを所有している方々にとっては、現在の市場なんかを見て、自分の物件がいくらで売れるか調べることをお勧めします。もしかすると、思わぬ高値がつくかもしれません。
結論
この5年で中古億ションの供給量と価格は大きく変わりました。本格的な億ションの流通が始まり、多くの人がこの市場の恩恵を受ける可能性は非常に高いです。これからも続くこのトレンドに目が離せません。マーキュリーは、これからも不動産ビッグデータを活用し、業界の先導役としての役割を果たし続けていく意向を示しています。私たち消費者もこの変化に敏感になり、賢い選択をしていくことが求められています。