京都大学とコングラントが寄付制度の課題解決に向けて共同研究開始
コングラント株式会社は、国立大学法人京都大学の成長戦略本部と共同で寄付に関する新たな研究を開始しました。この研究は「日本の寄付を促進するための制度資本の充実に関する研究」と題され、2026年4月から始まります。この取り組みは、日本の寄付市場の拡充を目指し、寄付を支える制度的要素について詳細に検討することを目的としています。
コングラントは、これまでに寄付DXシステムを通じて、約4,100団体に寄付活動のサポートを行ってきました。このシステムは、寄付の募集、決済、顧客管理をワンストップで提供し、寄付流通総額は160億円に達しています。この実績を礎に、今回の共同研究に取り組むこととなったのです。
研究の背景
日本における寄付者率はわずか17%であり、アメリカやイギリスと比較すると大きな差があります。コングラントと京都大学は、この寄付率を向上させるためには、寄付行動を阻む制度的な障壁を明らかにする必要があると考えています。特に注目しているのは、寄付を集めにくい「病院領域」と、意欲はあるものの制度が行動を妨げている「若者層」への寄付行動です。
研究の焦点
1. 病院領域の寄付活動
日本には約8,000の病院が存在しますが、多くの病院は新たな財源を必要としています。しかし、「患者に寄付をお願いすることができるのか」といった迷いから、多くの病院が寄付募集に踏み切れない状況にあります。この研究では、なぜ病院が寄付を必要とし、どのように募るべきかを探求します。
2. 若年層を含む市民の寄付行動
寄付先を選ぶ際には「手続きの簡便さ」や「税優遇措置」が重要視されています。本研究では、若年層を含む市民の寄付行動を阻む制度的要因を特定し、その解決策を模索します。寄付が促進される環境を整えることが、日本の寄付市場の拡大に寄与します。
研究の意義
本共同研究を通じて、病院や一般市民の寄付行動に対する理解を深め、寄付を促進するための具体的な施策を提案します。また、研究結果を社会に還元することで、政策立案者への情報提供や制度改正の必要性を訴えていくことも目指しています。
代表取締役の佐藤正隆氏は、「現場での経験をもとに、寄付を集めたいという意欲がある組織が多いが、制度的な障害が立ちはだかっている」と述べ、この研究の重要性を強調しました。
大学側も、研究代表者の渡邉文隆准教授は、「制度資本の充実が日本の寄付市場の発展に寄与する」と語り、研究を進めていく意気込みを示しています。
まとめ
この共同研究は、寄付文化の発展に向けた重要な一歩となるでしょう。日本の寄付が持つ可能性を引き出し、より多くの人々が寄付に参加する社会の実現を目指しています。
コングラント株式会社は、引き続き寄付に関する研究や実践活動を通じて、社会的共通資本の発展に寄与することに尽力していく予定です。