株式会社リクルートは、法務省と包括連携協定を締結し、全国の刑事施設・少年院・保護観察所への展開を見据え、就労支援プログラム『WORK FIT』の提供を開始することを発表しました。
『WORK FIT』は、2008年のリーマンショック時に、就職活動に前向きに取り組むきっかけを提供するプログラムとしてスタートしました。これまで、就職したくてもなかなか動き出せない、結果が出ない若者に向けて、自分らしさや自分の強みと向き合い、自己効力感を感じることのできる機会を提供してきました。
今回の協定締結により、リクルートはこれまで一部の施設に限られていた『WORK FIT』の提供を全国の施設へ拡大していきます。具体的には、刑事施設・少年院における矯正処遇・矯正教育および社会復帰支援、保護観察所における就労・修学支援の充実に向けたプログラム提供、職員の方々がプログラムを自律的に実施するための研修などを提供していきます。
法務省によると、出所後10年以内の再入率は約4割に上り、再入所者の約7割が無職状態にあることから、「就労」と「再犯」には密接な関係があるとされています。
リクルートは、人材領域における60年以上の事業活動によって培われたノウハウや知見を生かし、出所・出院後の受刑者や少年院在院者の方々の就労の継続が再犯防止に有効であると考え、2015年から少年院向けに『WORK FIT』を提供してきました。今回の協定締結を機に、再犯防止に向けたさらなる貢献を目指していくとしています。
『WORK FIT』は、就労支援を行っている団体、地域若者サポートステーション(サポステ)や大学(キャリアセンターなど)に無償で提供されており、延べ約3万8000人の方に受講いただいています。