オーナーシップ株式会社が開発したデジタル証券発行管理システム「OwnerShip」の社債版が、東京都主催の「東京金融賞 2024」金融イノベーション部門の一次審査を通過したことが明らかになった。
「東京金融賞 2024」は、東京都が金融イノベーションの促進を目的として開催しているコンテストで、国内外から136件の応募があった。その中から一次審査を通過したのはわずか16件であり、「OwnerShip」社債版はそのうちの1つに選ばれた。
「OwnerShip」は、デジタル証券ファンドの組成から販売、二次流通、投資家Wallet管理まで、デジタル証券事業に必要な機能を網羅したシステムとして知られている。特に、匿名組合出資持分をトークン化したデジタル証券の投資家間売買に係る第三者対抗要件具備に関して、産業競争力強化法に基づく新事業活動計画の認定を受けた国内初の企業として注目を集めている。
「OwnerShip」社債版は、「OwnerShip」をデジタル社債発行管理向けに機能改修したシステムである。特徴として、投資家にブロックチェーン技術を活用した独自コインを付与できる機能を備えている点が挙げられる。この独自コインは、自社サービス等で使用することができ、既存顧客のデジタル社債購入を促すとともに、投資家を自社のサービスに誘導することが可能になる。
オーナーシップ株式会社は、この「独自コイン発行システム」によって、発行体と投資家の関係強化を図る新しい仕組みを導入する。投資家に対して、デジタル社債購入の特典として独自コインを付与することで、顧客ロイヤルティの向上を図ると同時に、自社のサービス利用を促進していく考えだ。
「OwnerShip」社債版は、既に2社への導入が予定されており、今後実際の運用を通じてシステムの効果を検証していく予定である。資金調達をご検討中の企業様において、「OwnerShip」社債版は効率的なデジタル社債の発行管理が可能なシステムとして、活用できるものと期待されている。