海外市場で躍進する日本食
2024年12月1日、株式会社桜波と合同会社イーストタイムズは「価値への共感」を基軸とした業務提携を発表しました。この提携により、日本食の流通の創造とビジネス拡大に向けて、多角的なサポートを行います。両者が一丸となり、地域の食文化を海外に届ける取り組みが始まります。
アフターコロナの影響とともに、円安の中で日本の食文化がますます世界で求められるようになっています。しかし、地方の飲食業者は異文化の商習慣や流通の課題に直面しており、日本の魅力的な食材や料理が海外市場に十分に広がっていないのが現状です。
農林水産省も「農林水産物・食品の輸出拡大」を推進し、2030年までに総額5兆円を目指す中、地方事業者の価値をうまく定義し、海外に伝えきれていないことが大きな課題となっています。ここで両社の専門性を活かし、地域の食文化を発掘・発信し、商流の構築を行います。
変革を促進する桜波とイーストタイムズ
桜波は、食品輸出を専門とする事業開発会社であり、農林水産省と連携して多くの企業の海外展開を成功に導いてきました。「貿易に、もっと自由を」や「地域の食品輸出をアップデートせよ」という理念のもと、中小企業とともに新たな流通の創造に挑戦しています。また、主に香港、シンガポール、タイ、マレーシア、オーストラリア、ニュージーランドなどへの展開を行っています。
一方、イーストタイムズは、東日本大震災後の仙台で設立された独立系報道機関で、地域の価値を発掘・発信するために情報の流通を革新してきました。彼らは「価値への共感」を重視し、地域企業や自治体を支援し地域ブランディングやマーケティングを行っています。
地域の食の魅力を世界に届ける
両社はこの提携により、地域の食事業者やプロダクトの価値を抽出・言語化し、共感に基づく情報発信、流通の整備を行います。共感型BMP(Branding, Marketing, Promotion)を駆使し、地域の食の魅力を国際的に広めるための新たなサービスを展開していく予定です。
例えば、イーストタイムズは沖縄県と連携したデジバズ講座を通じて、「自社の魅力を伝えるブランドストーリーづくり」や「デジタルマーケティングの技術」を学ぶ機会を提供しており、地域の食事業者がグローバルな市場で競争力を高める支援を行っています。
課題解決と未来展望
地域の飲食業者はビジネス顧客へのアプローチだけでなく、インバウンド客の需要にも応じる必要があります。この提携は、事業者が自身のプロダクトの価値を明確にし、海外市場に適応した形で提供するためのツールを提供します。
桜波とイーストタイムズは、今後も地域事業者と共に、価値への共感を重視したビジネスモデルの構築に取り組み、日本食がもつ多様性や豊かさを海外に届ける挑戦を続けていきます。地域と世界を「食」でつなぐ新たな流通の創造に期待が高まります。