マクセルとNIPPON EXPRESSの新たな取り組み
2023年8月、マクセル株式会社はNIPPON EXPRESSホールディングスと共同で、物流トラックに特化したガラス投写型ディスプレイ「BM-Display」の実証実験を行いました。このプロジェクトは、物流業界の安全性向上を目的としたもので、その成果が期待されています。
BM-Displayの開発背景
マクセルはこれまで、乗用車向けに開発したAR-HUD(拡張現実ヘッドアップディスプレイ)の技術を基に、物流トラック向けのBM-Displayを開発しました。この新しいディスプレイは、高効率なバックライト技術を活用し、その結果、サイズはコンパクトに(約0.9リットル)、輝度は10,000cd/㎡以上を実現しました。これにより、従来のトラックやバス、さらには電車の垂直に近いフロントガラスにも適応できるようになりました。
実証実験の内容と成果
2024年5月から始まった実証実験では、トラックにBM-Displayを搭載し、運転中の視点移動量や移動時間、視点範囲を定量的に評価しました。評価の結果、BM-Displayを搭載したトラックは、非搭載のトラックと比較して、視点移動量が約37%低減、視点移動時間が約39%短縮されたことがわかりました。さらに、BM-Displayは運転時の視点移動範囲に配置されているため、運転時の負荷の軽減にも寄与しました。
物流業界への影響と期待
この実証実験の結果を受け、特に新人ドライバーや高齢ドライバーなどの不慣れな運転者の支援に繋がることが期待されています。雇用確保、安全性向上、業務効率の改善が図れることで、物流業界のさまざまな課題解決に向けた早期製品化が目指されています。
今後もBM-Displayは、バスや電車、重機などの商用車全体に展開され、その安全性向上に寄与することが計画されています。
マクセルの未来へのビジョン
マクセルは、独自の映像光学技術を駆使し、新たな価値を創造していくことを目指しています。社会の安心安全に貢献するため、今後の取り組みにも大きな期待が寄せられています。具体的な製品や技術については、マクセルの公式ページにて詳細を確認することができます。
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