患者の力を最大限に生かす新しいメンタルヘルスケアの取り組み
スプラメンター株式会社は、日本初の「弱者による弱者のための共闘組織」を創造することを目指し、新たなメンタルヘルスケアのモデルを構築しています。その理念は、「患者こそが医者を超える」というコペルニクス的な発想から始まりました。病気の経験者が自らの体験を通じて成長し、変容することに焦点を当てた革新的なサービスを展開しています。
医療の枠を超えた新しいアプローチ
同社のサービスは、米国の医療専門家との協働によるもので、心の専門家に加えて病気経験者がチームに参加しています。これにより、心と体の両面で包括的なサポートを提供することが可能となります。病気と向き合うことを通じて、内面的な深掘りや新たな視点を導入し、患者が自分自身を見つめ直す手助けをしています。これがもたらす「成長と変容」とは、一体何なのでしょうか?
病気経験者の力を引き出す
創業者の島津智子さんは、脳腫瘍を患った際に、アメリカのUCSF(カリフォルニア大学サンフランシスコ校)の医師とともに構築された支援モデルとの出会いが人生を変えるきっかけとなりました。彼女は、病を経験したことで自らが持つコア(核)を見つけ、社会に貢献することで自身も癒されることを学びました。この経験を背景に、彼女は日本においても同様の支援モデルを導入しました。
スプラメンターのサービス展開
スプラメンターのサービスは、3つのステップから成り立っています。
1.
ヒアリング:患者の悩みをしっかりと聞くことから始まります。
2.
未来の選択:サポートスタイルやその方法を選定します。
3.
サービス提供:個々に最適な支援を提案し、専門スタッフを紹介します。
このサービスは、病気の経験を持つ人々が自分自身の強みや価値を再認識する機会を提供し、社会的な役割を果たすきっかけをつくります。
医療と民間の連携による効果
全世界で取り入れられているメンタルヘルスのアプローチを参考にしながら、日本の患者に合った支援を行います。また、同社は、がん経験者向けの教育プログラムを実施し、研修を受けた病気経験者が心のサポートを提供するという新しい形を実現しています。これにより、患者は単なる受け手ではなく、共に支え合う存在へと変わっていきます。
応援メッセージの重要性
UCSFのDr. Susan ChangやCJIのShariann Tomからのメッセージも心強い支えとなっています。「患者には大きな力がある」という言葉は、スプラメンターの原動力となり、多くの患者が自分自身の可能性を信じ、輝く未来を切り開く手助けとなるのです。
今後の展望
「助かった命のその先」を見据え、患者が自分の人生を最大限に活かすことを支援するために、スプラメンターは今後も成長していきます。心の「駆け込み寺」として患者が安心して頼れる場所を提供し続け、時間の価値を最大限に実現していく計画です。
スプラメンター株式会社の取り組みは、メンタルヘルスの新たな地平を切り開くものであり、病気と共に生きるすべての人々にとって希望の光となることでしょう。病気経験者が自分の体験を他者と分かち合いつつ、互いに成長していく姿が見られるのは新しい時代の象徴です。