働く女性の約7割が選択的夫婦別姓に賛成
株式会社キャリアデザインセンターが運営する転職サイト『女の転職type』は、働く女性465名を対象に「選択的夫婦別姓」についてのアンケートを実施しました。この調査から、約7割の女性が選択的夫婦別姓制度に賛成していることが明らかになりました。
調査結果の概要
選択的夫婦別姓に賛成と回答した女性は約7割。賛成理由のトップは「個人の自由を尊重したい」というもので、74.7%がこの意見に共感しています。反対派の理由の中で最も多かったのは「子どもへの影響」で、69.6%がこれを挙げています。また、調査対象には20代から40代までの働く女性が含まれており、年代別に興味深い結果が出ています。
年代による賛成・反対の傾向
調査結果によると、若い世代である20代は「制度には賛成だが自分は夫婦同姓が良い」と考える割合が高く、半数以上を占めました。一方、30代・40代の女性たちは「夫婦別姓支持」が増加する傾向が見られました。これは、既婚者が多い層が、自らの経験を基に制度の必要性を感じることから来ていると考えられます。
仕事と姓の関係
姓が変わることで仕事に影響が出るかどうかについても尋ねたところ、54.3%が「困る」と感じていることが分かりました。特に30代以上では「困る」という声が多く見られ、職場での姓の変更がキャリアに与える影響についても多くの意見が寄せられました。
実際に姓を変えたことにより、呼び方を変更してもらう必要があったという経験を持つ人が41.3%に上る一方、「特に困ったことはない」という人も40.7%存在することが示されました。このようなデータは、姓の取り扱いや制度に対する理解を深めるための大きな手がかりとなります。
旧姓の利用状況
調査では、職場で旧姓を使い続けることについても質問がされ、60.3%が「使える」と回答しましたが、その一方で「使えない」「わからない」が4割に達する結果も明らかになりました。これは、姓の変更について職場におけるルールや文化が異なることを示唆しています。
結婚後の姓の選択
将来的に結婚を考えている女性に対して、結婚後に職場でどの姓を使いたいかを尋ねたところ、38.5%が「自分の姓で働きたい」と答え、次いで「わからない」が34.4%、「相手の姓で働きたい」が27.0%となりました。この結果も、女性たちの姓に対する意識の変化を示すものといえるでしょう。
アンケートへの考察
選択的夫婦別姓に対する賛同者が多い中、実生活ではさまざまな課題が存在し、特に職場での姓の取り扱いに難しさを感じている女性が多いことが分かりました。これらの調査データは、今後の法整備や職場環境の改善に向けた議論の材料となるでしょう。
この調査結果は、選択的夫婦別姓制度が進むべき道のりや、働く女性の多様な価値観を反映したものだと考えられます。今後、職場での姓の選択が自由になることが確立されることに期待が寄せられています。