世界的な評価を受けた鳥取の米焼酎「倉吉」誕生秘話と受賞の裏側

鳥取から世界へ、米焼酎「倉吉」の魅力

1. 世界的な舞台で評価された逸品

2025年に開催された「World Shochu Awards」において、松井酒造合名会社が製造する本格米焼酎「倉吉」が見事にゴールドを受賞しました。この受賞は、日本の伝統的な蒸溜酒である焼酎の国際的評価を示すものであり、特に注目すべき点はこの焼酎が採用している日本初の製法です。

「倉吉」は特許を取得した特別な減圧蒸溜機を使い、米本来の旨みや香りを最大限に引き出すことで、フルーティーでまろやかな味わいを実現しています。この技術の革新が、焼酎に新たな可能性を与えています。

2. 技術と情熱の結実

焼酎は、長い歴史を持つ日本の蒸溜酒ですが、松井酒造が目指したのは「さらに美味しい焼酎を」というシンプルな思いから生まれました。2021年のコロナ禍にあたり、同社は新たな米焼酎の開発に取り組み始め、約2年間の試行錯誤の末、「倉吉」が誕生しました。

この焼酎は、特別な減圧蒸溜技術（沸点35度）を用いており、通常よりも低い温度でじっくりと蒸溜されることで、香りや旨さを逃さず、スムーズで飲みやすい仕上がりです。

3. 独自の製法が生む新たな魅力

低温蒸溜の利点

1. 香り成分を保持：お米の香りは熱に弱く、高温での蒸溜では香りが飛んでしまいますが、低温での蒸溜により米本来の香りを残しています。
2. 雑味を抑えた味わい：雑味成分が抽出されにくく、すっきりとしたクリアな味わいを実現しています。

この特長により、「倉吉」はまるでパイナップルのようなフルーティーな香りと旨味を持つことができました。炭酸割りなど爽快な飲み方で楽しむことができます。

4. 過去の受賞歴と期待される未来

「倉吉」は、2024年にフランスの「Kura Master2024」でもゴールドを受賞し、さらには「International Spirits Challenge 2024」でも高評価を得ました。これらの国際的な受賞は同社の技術力や品質が認められている証であり、今後もさらなる挑戦が期待されます。

松井酒造は、「鳥取から世界へ」という使命のもと、おいしさを追求し続けることを宣言しています。今後も革新的なお酒を届けることに力を入れていくことでしょう。