アクアイグニスとエムエスディが協働する観光建築実証事業
概要
株式会社エムエスディとアクアイグニスは、観光施設における価値創造のために協力し、実証実験を行います。2025年4月15日から6月15日の期間中で、三重県多気町にある「ヴィソン」を主要な実験地点として、特に注目されるのはAGCが開発した低反射ガラス「クリアサイト®Ⅱ」の活用です。
実証事業の目的
この実証事業は、主に観光業の体験価値を向上させることを目的としています。具体的には、ガラスに映り込む「反射ノイズ」が利用者の視覚的体験を損ねているとの消費者インサイトを受けて、これを解決することを目指しています。透明性を向上させることで、訪れた客がより心地よい空間を体感できることに繋がります。
エムエスディのシェルパサービス
エムエスディは「新しい事業の開発」を支援するシェルパサービスを展開しています。これは、クリエイティブな思考を持つチームが、マーケティング調査を基にプロジェクトを進めるもので、特にB2B企業のB2C事業開発を得意としています。
ヴィソンの魅力
複合リゾートとしての機能
ヴィソンは、多彩な飲食店や宿泊施設、体験型アクティビティが集まったリゾート施設です。著名なシェフや職人が手がけた料理や、地域文化の魅力を発信する場としています。
ハシェンダ ヴィソン
特に「ハシェンダ ヴィソン」はイギリスのデザイナー、テレンス・コンラン氏がデザインした宿泊施設で、洗練された空間デザインと贅沢な滞在体験が魅力です。ここでは自然との調和が重視され、客に特別なひとときを提供します。
素粋居の特長
もう一つの実証事業の一環である「素粋居」は、名湯「湯の山温泉」近くに位置し、建築家たちが心血を注いで設計した高級宿泊施設です。静寂で心地よい空間が、訪れる人々に深い癒しを提供します。
反射ノイズとの対策
ガラスに関連する「反射ノイズ」は、特に宿泊施設においては重要な問題です。宿泊客が写真を撮る際に反射が起こることで意図しない映り込みが生じます。こうした問題を解消するために、「クリアサイト®Ⅱ」の導入が期待されています。
機能的価値と情緒的価値
ガラスには「機能的価値」と「情緒的価値」が求められます。透過率や強度などの性能が機能的価値である一方で、心理的な満足感は情緒的価値として評価されます。反射ノイズを減らすことで、空間の心地よさや開放感が増し、訪れる人々により多くの感動を与えることを目指しています。
まとめ
今回の実証事業を通じて、エムエスディは新たなビジネスモデルの創出やマーケティング施策の展開を計画しています。エムエスディは、潜在的なニーズを発見し、それを解決することで、観光施設の価値を高める取り組みをしています。アクアイグニスとエムエスディが手を組んだこのプロジェクトは、今後の観光建築における重要なステップとなるでしょう。