医療的ケア児に寄り添う看護師サービス「ソイナース」の実態調査結果

小児専門の看護師によるケアリングサービス「ソイナース」を展開する株式会社Medi Blancaが、医療的ケア児の通学状況や学校生活について実施した利用者調査。その結果、親が抱える悩みや課題が明らかになりました。

調査の背景

「ソイナース」は、特に東京都内に住む医療的ケア児や障がいを持つ子どもたちを対象に看護師を派遣し、学校生活や日常生活の支援を行っています。看護師の短時間勤務を可能にすることで、結婚や出産を機に退職した看護師の復職や副業を後押しし、安定したサービス提供を目指しています。

今回の調査では、医療的ケア児の親36名を対象に、通学の実態に関する具体的な情報を収集しました。調査の結果、学校側の看護師不足や、看護師が付き添うことへの不安感が浮き彫りになり、親の負担が大きいことが確認されました。

主な調査結果

調査結果によると、95.5％の医療的ケア児が特別支援学校に通学しており、親たちは入学前に「通学方法の検討」に苦心していることが明らかになりました。通学において最も多くの親が直面している課題は、親の仕事との付き添いの調整であり、45.5％がこの問題を抱えています。他にも「看護師不足」や「バス内でできるケアの限界」など、様々な課題が挙げられました。

さらに驚くべきことに、調査に参加した親の70％以上が、1か月以上にわたって学校生活に付き添った経験があり、その理由として「医療ケアの引き継ぎに時間がかかった」との声が多くありました。親の負担を軽減するためには、学校側の支援が充実していることが求められています。

通学支援サービスの現状

「ソイナース」では、通学時に看護師がスクールバスに同乗する送迎支援サービスを提供しています。現在、東京都内の約20路線でこのサービスを実施しており、週1回以上の定期的な訪問看護を行うことで、子どもの状態を常に把握し、特別な環境でも安心できるよう配慮しています。この結果、親の不安感を少しでも軽減する取り組みが進められています。

今後の取り組み

看護師の採用を強化し、効果的なサービス提供を続けつつ、定期的な調査を通じて得られた結果を学校や自治体と共有することで、医療的ケア児とその家族に対するサポート体制の整備を目指します。「ソイナース」は、子どもたちの成長を支えるだけでなく、親たちが安心して仕事に復帰できる環境づくりに貢献していく所存です。

医療的ケア児が抱える課題は多岐にわたりますが、彼らとその家族の生活がより良くなるように、今後も質の高い支援を提供し続けることが重要です。私たち「ソイナース」は、医療的ケア児が社会でより生きやすくなるような社会づくりに貢献し続けます。