ドローンの未来を拓く革新的な実証実験
テラドローン株式会社は、その子会社であるユニフライが行った『CONDUCTプロジェクト』において、複数のドローンが安全に目視外飛行を行うための実証実験を成功裏に終了したと発表しました。このプロジェクトは、デンマークのSkypuzzler ApSとの協力により、ドローンの自動化された衝突回避システムを開発し、複数のドローンが安全に飛行できる環境を構築することを目的としています。
実証実験の背景と目的
本プロジェクトは、EurekaのEurostarsプログラムに基づいており、主に中小企業の研究開発を支援するものです。近年、ドローンの普及が進む中、目視外飛行時の安全性が求められています。ユニフライは、スカイパズラーと提携し、ドローン同士の衝突リスクをリアルタイムで回避するための技術を開発しています。この技術により、複数のドローンが同時に運航する場合でも、安全に目視外飛行を行うことが可能になります。
特に、スカイパズラーのデジタル航空交通管制システム(iDATC)を活用することで、飛行中のリアルタイムな運航調整が実現され、さらに安全性が向上します。この試みは、より効率的で安全なドローンの運用が可能になることを狙っています。
実施概要
実証実験に利用されたユニフライのUTM(無人航空機交通管理システム)と、スカイパズラーのiDATCは、互いに連携してドローン同士や有人機との衝突を回避するための機能を強化しました。実験では、飛行中のドローンが接近した際にアラートを出す機能や、事前に登録された飛行計画に基づく適切な飛行ルートの調整が行われました。
プロジェクト終了後、ユニフライはこの技術を活用し、さらなるドローンの普及と空域の安全性を向上させる取り組みを続けていく意向を示しています。
今後の展望
今後、ドローンの運航管理の最適化により、二酸化炭素(CO2)削減が期待できます。ユニフライは技術革新を通じて、ドローン業界のさらなる拡大に貢献することを目指しており、衝突回避技術の強化はその重要な一環と位置づけています。
代表のコメント
ユニフライのCEO、アンドレス・ヴァン・サルム氏は、「本プロジェクトは、目視外での自律的なドローン飛行の実現を大きく前進させました」と述べています。また、スカイパズラーのCEO、ジェスパー・スコウ氏も「この取り組みはドローン業界に多大な影響を与える」とコメントしています。
企業概要
- - テラドローン: ドローンの開発と運航管理システム(UTM)の提供に注力しており、2020年以降はドローンサービス企業で世界的にトップ2にランクインしています。
- - ユニフライ: ベルギーのUTMプロバイダーであり、ドローンの運航管理システムにおいて先駆的な存在です。様々な国でUTMの導入実績を持ち、業界のリーダーとして知られています。
- - スカイパズラー: 航空業界に革新をもたらすデジタル航空交通管制システムを提供する企業で、ドローンの安全運用を支援しています。
この実証実験の成功によって、今後のドローンの利用がより広がり、安全な飛行が実現されることが期待されています。