公益社団法人日本インダストリアルデザイン協会(JIDA)は、医療・工学・デザインの専門家を集めたトークイベント『医療課題と伝えることの難しさ』を、2025年11月14日(金)に東京ミッドタウン・タワー5階で開催します。このイベントは、現代の医療現場における『正しく伝えること』や『相手に届くこと』の重要性に焦点を当て、参加者がそれぞれの専門的な視点から知識や経験を共有します。
医療現場では、医師と患者や開発者と医療従事者、さらには研究者と現場との間でしばしばコミュニケーションのギャップが生じ、これが問題解決を難しくしています。例えば、医療従事者が患者に説明する際、専門用語を使ってしまったり、相手の理解度を無視したりすることがあるため、参加者はこのイベントを通じて具体的な課題や改善点を見つけ出す機会となります。
当日は、各分野の専門家が次のようなテーマで講演を行います。まず、三重大学の松月正樹教授が医療従事者の視点から、現場での実感や限界を説明。その後、日本電気株式会社の宇野裕氏が電子カルテの開発後の課題について言及します。さらに、東京理科大学の渡邊敏之教授が患者説明支援ツールの設計事例を共有し、最後に株式会社ジャイロの村木朋子氏がUI/UXデザインの現場とその実践的取り組みについて話します。
講演の後には、参加者全員がグループディスカッションを行い、異なる立場の意見交換を通じて問題を共有し、新たな視点を得る場を設けます。このようなディスカッションは、実際の医療現場やその他の分野におけるコミュニケーション改善にも応用できます。
イベントの最後には、パネルディスカッションが行われ、専門家たちが参加者からの質問に答えます。また、ネットワーキングの時間も設けられ、軽食を囲みながら参加者同士の交流を深めることができます。
参加費は、JIDA会員が3,300円、一般が4,400円、学生会員が1,100円、一般学生が2,200円であり、申し込みは公式サイトから行えます。定員は50名となっており、参加希望の方はお早めにお申し込みください。
JIDAは、ひとつの業界や分野にとどまらず、様々な専門家が共に学ぶことの重要性を強調しており、本イベントを通じてデザインが今後どのような形で社会に貢献できるかを模索します。「社会に効くデザイン」を掲げるJIDAの活動は、今後もますます注目を集めることでしょう。詳しくは公式ウェブサイトをご覧ください。