コンテック社が無線機器で初のCC-Link IE TSN認証を獲得

無線機器初のCC-Link IE TSN認証取得

株式会社コンテック（本社：大阪市西淀川区、社長：西山和良）が、同社の業務用無線LAN製品「FLEXLAN® FX5000 / FX3000シリーズ」が、無線機器として初めてCC-Link IE TSN推奨無線機器試験で無線認証クラスAカテゴリCTRLを取得したことを発表しました。これは生産現場のデジタル化を進める上で重要なマイルストーンです。

認証取得の背景

近年、生産現場では「インダストリー 4.0」に基づく効率化とスマート工場化が進められています。デジタル技術を駆使することで、生産性向上に寄与しようとする動きが広がっているのです。このような進展を支えるためには、製造現場で利用される全ての機器がネットワーク接続される必要がありますが、通信ケーブルを敷設することには、多大な設備投資が伴い、後からレイアウト変更を行うことも難しいという課題があります。そのため、工場内でのWi-Fi無線LANの導入が急速に進んでいますが、Wi-Fiは通信遅延（ジッタ）が発生することが多く、これが制御層においての導入を難しくしていました。

コンテックは、独自のチューニング技術を駆使し、「FLEXLAN® FX5000 / FX3000シリーズ」で低縮小遅延化を達成、CC-Link IE TSNの制御通信を実現しました。特に「カテゴリCTRL」では無線認証クラスAをクリアすることに成功しました。

FLEXLAN® FX5000シリーズの特長

このアクセスポイントは、最新のWi-Fi 6E規格（IEEE 802.11ax）に準拠しており、OFDMA、MU-MIMO、Spatial Reuseなどの先進技術を導入。これにより、従来よりもはるかに高速な通信環境の構築が可能になっています。また、2.4GHz帯、5GHz帯に加え、6GHz帯もサポート。この新たな帯域の利用により、電波干渉が減少し、より良好な通信状態が実現されています。

一方、FLEXLAN® FX3000シリーズは最大300Mbpsの通信速度を誇る無線LANユニットで、親局・子局の両方として機能可能です。多様な電源条件に対応しており、医療機器や搬送車などへの組み込みが容易です。

CC-Link IE TSNとは

高度な生産性を実現するためには、ITシステムとの融合が不可欠です。CC-Link IE TSNは従来のCC-Link IEの特性を活かしつつ、リアルタイム性を実現するためのTSN技術を取り入れています。これにより、ITシステムと製造現場の間でシームレスなデータ連携が可能になりました。生産現場における自動化の需要増加に伴い、TSNは現代の製造環境においてますます重要な役割を担うことが求められています。