琵琶湖の魅力を発信する『琵琶湖ハンドブック四訂版』が改訂
2025年3月21日(金)、滋賀県は琵琶湖に関するガイドブック『琵琶湖ハンドブック四訂版』を7年ぶりに改訂しました。この本は、琵琶湖の歴史や自然、生活に関する情報を幅広く収録しており、一般の人にも理解しやすい内容となっています。また、最新の情報を反映させるとともに、電子書籍の提供も予定されています。
改訂の背景
『琵琶湖ハンドブック』は、元々1984年に滋賀県で開催された第1回世界湖沼会議を前に発行されたもので、琵琶湖に関する知識を広めることを目的としてスタートしました。その後、琵琶湖が直面する環境問題についての情報を集め、多くの人々に共有する活動が続けられてきました。
今回の改訂では、特に環境保全や地域の特色をより多くの人に伝えることを目的とし、「マザーレイクゴールズ(MLGs)」の考え方も盛り込まれています。こうした取り組みは、琵琶湖の保全活動の重要性の認識を高め、次世代への継承を促進することを目的としています。
本の内容
『琵琶湖ハンドブック四訂版』は、以下の章立てで構成されています。
- - 食/遊/学: 滋賀の酒やTHEシガパーク、滋賀の美、滋賀県博物館協議会など
- - 歴史: 塩津港遺跡や彦根城、鳩居堂蓮心「竹生島詣勧進弁」
- - 生活: MLGsやびわ活、プラチャレ、真珠養殖業、林業の成長産業化など
- - 気候/水循環: 琵琶湖の全層循環に関する解説
- - 生き物: ネイチャーポジティブやプランクトンの異常発生について
- - 水質: 環境基準や気候変動による影響
- - 法令・制度: CO2ネットゼロ社会の取り組みや世界湖沼の日の制定に関する情報
また、概要版『びわ湖を学ぼう』は、小学校中学年以上を対象に琵琶湖の基本情報をわかりやすく整理した教材です。この概要版は、大阪・関西万博でも英語版を配布予定であり、国際的な注目を活用して琵琶湖の魅力を広く発信します。
大阪・関西万博での展開
2025年8月27日(水)から開催される「世界湖沼の日」を記念し、万博内で『びわ湖を学ぼう』の日本語版・英語版を無料配布する予定です。滋賀の自然と文化を紹介するブースでは、映像やサウンドを取り入れた空間アートを通じて琵琶湖の魅力を表現し、学術的な知見を深める機会を提供します。
琵琶湖に関する相談室
新たな取り組みとして、『琵琶湖ハンドブック四訂版』の発行を記念し、期間限定で「琵琶湖のなんでも相談室」を開設します。琵琶湖に関する疑問について、Instagramを通じて質問を受け付け、後日回答を公開します。この活動を通じて、琵琶湖への理解をさらに深めることが期待されています。
引き続き、滋賀県は琵琶湖の美しい環境と文化を次世代に引き継ぎ、より多くの方々に琵琶湖の価値を理解してもらうための活動を進めていきます。