新NISA活用の実態調査 ETF投資家の傾向とは?
新NISAが開始されてから半年が経過し、投資家たちはその効果を実感し始めています。新たな投資の選択肢として注目されているのが、
ETF(上場投資信託)です。今回、Global X Japan社が実施した調査結果を基に、新NISAを活用しているETF投資家とそうでない投資家の違いを明らかにします。
調査背景と目的
2024年1月から施行された新NISAですが、その後のETF市場は東京証券取引所でのアクティブETF基準の緩和などによって活性化しています。しかし、金融庁の調査によると、新NISA利用者によるETFの買い付け額は全体の2.4%と低迷しています。このような状況を踏まえ、ETF投資に取り組んでいる328名(以下、ETF投資グループ)と、投資していない328名(以下、ETF非投資グループ)の2グループに調査を実施しました。
調査結果の要約
ETF投資グループの特徴
- - 投資スタイル: 短期・中期での値上がりを狙う中級・上級者が多数。
- - 人気の銘柄: 「外国株ETF」の投資が最も多く、いくつかの銘柄に分散投資しています。
- - 投資理由: 「リアルタイムで売買可能」が最も多い理由として挙げられました。
ETF非投資グループの特徴
- - 投資スタイル: 長期的に少しずつ積み立てる初心者が多く、新NISAでの年間投資額も少ない傾向。
- - ETFの魅力: 約8割がETFの魅力を感じており、今後の投資を検討していることが分かりました。
投資経験の違い
調査において、ETF投資グループでは約70%が中級・上級者、対する非投資グループでは約70%が初心者という結果に。新NISAにおける他の資産への投資も、ETF投資グループが多様であるのに対し、非投資グループの多くは投資信託に偏っています。
新NISAの運用計画
年間のトータル投資額について、ETF投資グループは「増加しそう」と回答した割合が多く、投資金額の想定も高いとされています。また、短期〜中期の運用計画が多く見られ、具体的な目標に向かっての投資姿勢が見受けられました。
投資成果と今後の可能性
現時点での利益状況ですが、両グループとも1割程度が利益が出ていないと答えた一方で、多くが新NISAを通じて資産を増やしていることが示されています。特にETF投資グループは、短期〜中期での値上がりを重視する傾向が明らかになりました。
課題と今後の展望
非投資グループの中には、ETFを理解していない人が8割を超えることが分かりました。ETFの特徴を説明した後には、約8割がその魅力に気付く結果となり、7割が未来の投資に向けて興味を示しました。知識を広げることで、今後の投資機会が大きく拡がることが期待されます。
企業のコメント
Global X Japan社は、「上級者ほどETFを上手く活用している実情が分かりました。ETFの知識を広げ、より多くの投資家にその魅力を伝えていきたい」とのコメントを寄せています。今後もETFの認知向上に努め、新NISA活用の可能性を広げる活動を続けるとしています。
以上の調査結果を基に、投資家たちが今後どのような戦略を立てていくか注目が集まります。