CLホールディングスが業務効率化へ向けた新基幹システムを導入
株式会社フォーカスシステムズは、CLホールディングスの新たなERPシステムを刷新しました。この新基幹システムは、SAPジャパンが提供する「SAP S/4HANA® Cloud Public Edition」を基盤としており、業務の効率化と標準化を目指しています。
業界特有の課題を乗り越えるための挑戦
CLホールディングスは、IP(知的財産)コンテンツと企業マーケティングを結びつけるというユニークなビジネスモデルで急成長しています。しかし、グループ会社であるレッグスでは、各業務プロセスが個別に最適化されていたため、全体的な業務標準化が実現できていませんでした。このため、モノとお金の動きを正確に把握することが困難でした。
新システム導入の背景
この状況を改善するために、CLホールディングスは会計を軸にした経営管理の仕組みを見直す必要があると判断しました。そこで、2019年からSAP S/4HANA® Cloud Public Editionを導入するプロジェクトがスタートしました。特に注目したのは、業務プロセスをシステムに最適化する「Fit to Standard手法」と、ERPの本体をクリーンに維持する「クリーンコア手法」です。これにより、導入コストを削減しつつ、業務プロセスの標準化を狙ったのです。
成功の鍵はフォーカスシステムズの提案
導入パートナーには、豊富な実績を持つフォーカスシステムズが選ばれました。顧客との密接な関係を築くことで、業務プロセスの分析から集約までの支援が期待されています。プロジェクトは迅速に進展し、各事業領域ごとに運用されていた23の業務プロセスを共通項に基づいて5つに集約することに成功しました。この結果、わずか9か月という短期間で新基幹システムが完成しました。
新システムの効果
新たな基幹システムの導入により、経営判断に不可欠な情報をタイムリーに得ることが可能となりました。さらに、月次締め処理は5日以上、決算処理は15日以上短縮され、在庫状況の把握も20日以上短縮されました。これによって、業務の効率性が格段に向上し、人件費の削減にも寄与しました。
今後の展望
CLホールディングスは、この成功モデルを他のグループ会社にも適用していく予定です。経営基盤の強化は、今後のビジネス拡大に向けた鍵となるでしょう。デジタル化の進展がもたらす新たな可能性に期待がかかります。
フォーカスシステムズとSAPジャパン
フォーカスシステムズは、1977年に設立された企業で、公共や通信といった社会的意義の高い分野でのシステム開発を行ってきました。近年は、IoT、クラウド、AIといった最先端技術を活用したビジネス展開も図っています。2020年12月にはSAP販売パートナーとして本格的に参入し、2023年にはSAP『Public Cloud』アワードを受賞する等、その実績を広げています。
一方で、SAPジャパンは、日本におけるSAPの営業やサービスを担当し、企業のビジネスとテクノロジーの融合を推進しています。CLホールディングスのプロジェクトは、両社の強力なパートナーシップの成果と言えるでしょう。
この新基幹システムの導入によって、CLホールディングスはさらなる成長を期待できる状況が整いました。各種の業務プロセスが標準化され、効率的に運営されることで、ビジネスの拡大が加速することが見込まれます。