三井物産が豪州鉄鉱石事業の権益を大幅取得、経済成長への寄与を目指す

豪州Rhodes Ridge鉄鉱石事業権益の取得

三井物産株式会社は、オーストラリアのRhodes Ridge鉄鉱石事業において、総額5,342百万米ドル（約8,000億円）を投じて40%の権益を取得することで合意しました。この取引は、2つの重要な契約から成り立っています。

取引の内訳

VOC Group Limitedとの契約

はじめに、VOC Group Limitedが保有する鉄鉱石事業の持分権益25%を取得するために、譲渡契約を締結しました。取得価格は印紙税込みで3,339百万米ドル（約5,000億円）となり、この取引は関連当局の承認後、2026年3月期中に完了する見込みです。

AMB Holdings Pty Ltdとの基本合意

次に、AMB Holdings Pty Ltdとの間で本権益の15%取得に関する基本合意が結ばれました。この取引の取得価格は印紙税込みで2,003百万米ドル（約3,000億円）で、デューディリジェンスや最終契約を経て進められる予定です。

鉄鉱石事業の概要

Rhodes Ridge鉄鉱石事業は、1960年代から鉄鉱石事業に参入している三井物産の新たなステップです。この事業は、西オーストラリア州のピルバラ地域に位置し、68億トンの資源量を誇る未開発の鉄鉱床となっています。2030年からの生産開始を予定しており、取得した権益を通じて、初期生産体制では年産約16百万トン、最終的には年産40百万トンを見込むとのことです。

長期的な収益基盤の強化

この取引を通じて、三井物産は2024年3月期における自身の鉄鉱石権益生産量を61百万トンにまで引き上げることができます。また、事業のオペレーターはRio Tintoが務め、地理的に近いRobe River鉄鉱石事業と連携することで、鉄道や港湾などのインフラを共同利用し、コスト効率を高めるシナジーも期待されています。