島根県立石見美術館開館20周年企画展
島根県立石見美術館が2025年に迎える開館20周年を記念し開催される企画展「石見の祈りと美-未来へつなぐ中世の宝-」。この展覧会では、平安時代末から安土桃山時代に栄えた中世の石見地域にスポットを当て、約60点にのぼる美術工芸品を一堂に展示します。中でも重要文化財が16点含まれ、その多くが石見ゆかりの作品です。
展覧会の見どころ
1. 初めての里帰り作品
本展では、特に注目すべき点として、益田宗兼が足利義稙より拝領したとされる《小袖 白茶地桐竹模様綾》が石見へ初めて「里帰り」を果たします。こうした作品は、当時の文化や技術がどのように影響を与えてきたのかを考える上で非常に興味深いです。
2. さまざまな文化財の展示
訪れる人々は、指定文化財の数々を鑑賞することができます。重要文化財16点をはじめ、島根県指定の文化財が9点、この地域に根付いた文化の象徴として非常に重要な役割を果たしています。これに加え、益田市や山口県からの指定文化財も展示され、地域の文化的背景を深く知る手助けとなるでしょう。
3. 自主開催の唯一無二の展覧会
本企画展は、他の美術館では見ることのできない自主企画展であり、巡回展ではありません。石見美術館だけの独自の視点を持った展示となっており、訪れる価値は大いにあります。
展覧会概要
- - 会期: 2025年4月26日(土)~6月16日(月)
- - 休館日: 毎週火曜日、4月30日、5月7日
- - 開館時間: 9:30~18:00(展示室への入場は17:30まで)
観覧料
- - 一般: 当日券1,300円(前売券1,100円)
- - 大学生: 当日券600円(前売券500円)
- - 高校生以下: 無料
※団体料金や特別支援がある方に対する配慮もなされています。
連動プログラムの楽しみ
展覧会期間中には、複数のシンポジウムやイベントも予定されています。
- - シンポジウム(1): 「益田家の至宝とその伝来」
- - ギャラリートーク: 任意の日に展示室で開催
- - グラントワ・マルシェ2025: 企画にちなんだイベントも盛りだくさん
これらのプログラムは参加無料で、特に地域の歴史文化を身近に感じる良い機会となります。
同時開催の特別な展覧会
さらに、同じ期間に益田市立歴史文化交流館や萩市須佐歴史民俗資料館でも関連する企画展が同時に行われています。多層的な視点から石見文化を探求することで、一層の理解が深まることでしょう。
最後に
この開館20周年企画展を通じて、石見地域の中世の美や文化をご堪能いただければと思います。そして、未来へと続くこの文化の絶え間ない営みに触れ、感動を共有する機会をぜひお楽しみください。詳細は公式サイトでもご確認いただけます。